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ムシウタ

「好きな人は、やっぱり好き。そういう気持ちだけは、どうしようもないよ。そんな感情まで抑えつけちゃったら、あたしたちの未来には何が待ってるのかな? それこそ、ただ人を傷つけるだけの哀しい怪物になっちゃうんじゃない?」

出典:ムシウタ (小説)/スニーカー文庫/岩井恭平/絵師:るろお/1巻149P
キャラ:?

【作者直営サイト】なし
【絵師直営サイト】
白と黒の境界線
特記事項なし。

★2003年5月15日(木)
『眠い』

時間的なこと以上に精神的な余裕がないので掲示板の返事が滞ってます。週末も予定が入ってるし、かなり厳しい状態なんで管理人の即答はしばらくあてにしないでください……。


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

仕事、ないんです☆
(そろそろご機嫌斜め)


  ▼本日の作品&台詞解説▼

ムシウタ→bk1→amazonは、なによりもまずボーイミーツガールな作品です。SF的な内容もなくはないですが、そんなことは小さいことで、直球ど真ん中に近いかも。ただしラブコメな部分は皆無で全編シリアスです。人の夢を喰う代わり、寄生主に強力な力を与える”虫”が出現し、虫憑きと呼ばれる人が密かに政府機関によって処理されている……そんな中出会った一組の男女の物語、なのです。

上の台詞は、要は自分の心を偽っちゃいけない、とまあそういう会話ですね。ネタバレにつながるので発言者については不明とさせていただきました。

「キャン・ユー・フィール?」

出典:ムシウタ (小説)/スニーカー文庫/岩井恭平/絵師:るろぉ/デザイン:元良志和/編集:?/2巻各所
キャラ:いろいろ

【作者直営サイト】けれん
【絵師直営サイト】白と黒の境界線

特記事項なし。

★2004年8月23日(月)
『SF大会行ってきました』

SF大会初参加! その節はタカアキラさん、一歩さん、福原さん、高森さんなどなど多くの方にお世話になりました。初ということで右往左往な自分をナビしていただいたりその他いろいろありがとうございました。
えーいろいろありますが、まだ眠気が残ってるので明日にでも改めててことで。あー月曜は有給とればよかった……

追記。
先日話題にした銀盤プリンセス→bk1→amazon(注:大人向け〜)ですが、たそがれSpringPointにて感想があがってきていました。私は未読ですが(購入済。……もしや思う壺?)参考にしてみてくださいな、と。


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

■第35回 星雲賞受賞作 決定
【日本長編部門】 「第六大陸」1、2 小川一水
【日本短編部門】 「黄泉びと知らず」 梶尾真治
【海外長編部門】 「星海の楽園」上・下 ディビット・ブリン
【海外短編部門】 「地獄とは神の不在なり」 テッド・チャン
【コミック部門】 「彼方から」全14巻 ひかわきょうこ
【アート部門】 西島大介
【メディア部門】 「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」 ピーター・ジャクソン
【自由部門】 「王立科学博物館シリーズ」
【ノンフィクション部門】 「宇宙へのパスポート2」 笹本祐一

■ゼロヨンイチロクの旅(8月18、20、21日の日記)(第弐斎藤より)
独特な雰囲気と内容で固定ファンが増えている清水マリコさんのゼロヨンイチロク→bk1→amazonの舞台探訪ですね☆

■BLOODLINK / short storiesモノグラフより)
今のところweb上でだけ読めてしかもイラストいっぱい!のショートストーリー第二弾ですね☆
「……また本編が出ないのでは(汗 」
ご安心ください、第4巻の原稿は上がったとのことですから☆


  ▼本日の作品&台詞解説▼

ムシウタ→bk1→amazonは、痛くて切ないボーイミーツガールなファンタジーです。望まない戦いの日々に無理やり駆り出される少年少女の苦悩、といった感じ。明日もムシウタを取り上げるので今日の説明はこんなところで。

それでは本日の台詞解説。
まるきり見たままの意味です。一応作中では同タイトルの映画の名シーンとして扱われていますね。作中幾度となく使われる台詞で、この2巻におけるテーマとなっているのだと思われます。どう説明したものか……「私の精一杯の想いは貴方にも感じられますか? 伝わっていますか?」といったところでしょうか。

「――あっっちゃんは、神様を信じてるんだね」
「――別に。信じてないわよ」
「――私は、信じてるよ。神様じゃないけど……自分の中に、もう一人の自分がいるの。その子はたまに優しくて、たまに怖くて……でも私なの。きっとその私は、誰よりもいつもの私を見てるんだと思う」

出典:ムシウタ (小説)/スニーカー文庫/岩井恭平/絵師:るろぉ/デザイン:元良志和/編集:?/2巻253P
キャラ:土師千莉&砂小坂純

【作者直営サイト】けれん
【絵師直営サイト】白と黒の境界線

特記事項なし。

★2004年8月24日(火)
『SF大会の余禄』

SF大会では21日夜に参加したライトノベル天気予報がすごく濃くて面白い話がいっぱい聞けたんですが、やばすぎてここではとても書けません(汗

そうそう、今年に買ってみたいライトノベル株は?という話がありまして私は「MF文庫J」「ファミ通文庫」そして期待票として「スーパーダッシュ文庫」に一票を投じておきました。スーパーダッシュは独自路線を歩いているんだかいないんだか今ひとつ不安定なのでぜひともがんばっていただきたいと思います。
なお、スーパーダッシュ文庫の既刊リストについてはどうやら前々から編集部内でも載せるべきだ、という意見はあったらしくただ何しろカバー変更には経費がかかるということで最終的なGOサインがなかなか出なかったようで、あの運動はいわば背中の一押しというところでしょうか。
私としてはそれがゼロからだろうが、1年後に変更するものが2ヵ月後に前倒しされたのだろうが既刊リストが載る、というその結果が重要なのであって1%の効果でも十分です。やっぱり言わないよりは声を挙げるべきという結論には変わりなしということで。


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

■第7回「もえたん 萌える探偵小説」うたたねこやより)
今回はタクティカル・ジャッジメント 逆転のトリックスター→bk1→amazon天使が開けた密室 激アルバイター・美波の事件簿→amazonです☆
「……えーと、その。確かに激アルバイターの方って店頭で見かけた覚えが全然ないような……(汗 bk1とamazonでは既に新刊は入手不可になってました」

■「荒野で二人」橘睦月さん、サイト閉鎖
web小説を追いかけている方にはかなり有名な方だと思います。多忙が主な理由となっていますがこの度、電撃文庫より「オーバー・ザ・ホライズン 僕は猫と空を行く」で9月10日にデビューされるとのこと。おめでとうございます☆

■東映ビデオ株式会社 「カレイドスター VOL.1」は、この店へ行けば借りられる!
掲示板で教えていただきました☆ いいお仕事ですね☆
「周囲でかなり評判がいいのでどうしても見たかったんですがどこにもおいてなかったんです。やっとこれで借りられ……あれ? 9月12日!?……もしかして未来デスカ?」
やーいお馬鹿さん、と言っておきますね☆
「…………お、漢の子は泣かないっ!」
2003年の情報ですけれどね☆
「!」
(オチを入れ忘れてました……欝だsnow)


  ▼本日の作品&台詞解説▼

ムシウタ→bk1→amazonは、痛くて切ないボーイミーツガールなファンタジーです。実を言うとまだ3巻を読んでないので、最終的に明るい方向なのかそうでないのか不明だったりします。そういうわけで細かいニュアンスまではお伝えできませんが、とにかく痛いです。

それでは本日の台詞解説。
この台詞の大事な点としては、台詞を受け取った側はむしろこの台詞の直後には引いていたというところだと思います。しかこしの話を聞いてから、祈る対象を自分に代えたというところを見るとかなりの影響を与えているようです。確かに最終的には自分の心と折り合いをつけられるのは自分だけですから……存外深い台詞といえます。

「ごめんね、大クン」
「違うだろ」
「うん。”ありがとう”だよね」

出典:ムシウタ (小説)/スニーカー文庫/岩井恭平/絵師:るろぉ/デザイン:元良志和/編集:?/2巻47P
キャラ:土師千莉&薬屋大助

【作者直営サイト】けれん
【絵師直営サイト】白と黒の境界線

特記事項なし。

★2004年9月9日(木)
『ぐるぐる』

……もう自分でも何をやってるんだかわかんなんくなってきました。返事とか忘れていたら催促してもらった方がよさそうです。

某氏へ。
すいません! 台詞更新もう少しだけ待ってください!


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

■更新してる余裕がないのです☆
「すいませんすいません」


  ▼本日の作品&台詞解説▼

ムシウタ→bk1→amazonは、痛くて切ないボーイミーツガールなファンタジーです。そうですね、あらすじうんぬんは置いといて当然細かい部分は違いますがウィザーズ・ブレインを好きな層はこの作品も気に入る可能性が高いんではないかと思われますので参考にしてみてください。

それでは本日の台詞解説。
身体に不自由な部分がある千莉を手助けする大助。その大助に対「ごめん」と謝る千莉に対して……。
はーい青春してますねーいいですねー!


ムジカ・マキーナ

「Musica……」
「は?」
「ex machina……」
「……?」
「……音楽が届くのですよ。天上の音楽が。あの装置を通して……」


出典:ムジカ・マキーナ (小説)/ハヤカワJA文庫/高野史緒/絵師:加藤俊章/15P
キャラ:サンクレール&ブルックナー

【作者公式サイト】高野史緒公式(暫定)サイト
【絵師直営サイト】なし
高野さんのサイトは現在諸般の事情で仮移転につき、日記しかない状態です。どうしても過去データを見たいときはこちらを利用するのが便利かと。
なお先日はご迷惑おかけしました。多忙な方相手のメールには特に留意しなければと反省する次第です<謎

★2002年5月17日(金)
『ネタを探して三千里』

マリみてコラムのネタに早くも詰まってきました。特定作品のファンサイトを開いている人の苦労を今さらのように思いしる罠……。


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

■ブックネットの書店紹介ページがリニューアル
全国約16,000店の書店を都道府県・市町村別にデータベース化しています。出張や引越しの後、もしくは徹底的に本屋巡りを行いたい場合に便利かも☆
マップファンにリンクしてあるのがなにげに嬉しい配慮ですね☆


  ▼「マリア様がみてる」強化月間コラム
            ああっ白薔薇さまっ その17▼

ごきげんよう。
マリみてお気に入りキャラ人気投票開催中です。

よさげなSSを探しているのですが、時間もないのでなかなか難しいですね……。
と、そんな中で見つけたのが神月井戸端倶楽部→マリア様がみてる井戸端会議場→マリア様の問題集。激ムズな上に、困ったことに答えが書いてないという問題がありますが(^^; 、通を自認する方がいたら挑戦してみては?

●月間コラム1〜15まで+α
●まだ未購入の方へ→bk1→amazon


  ▼本日の作品&台詞解説▼

ムジカ・マキーナ→bk1→amazonは、申し訳ありませんがまだ序盤しか読んでません。なので本来解説は保留なのですが……。

個人的には大当たりの予感。強烈な個性が見えます。
序盤しか読んでない段階で、既に読み人選びなハマリ傾向の強さがわかります。音楽SFという風変わりな内容も目を引きますね。
とりあえず帯の文句を見てみましょう。
「その機械は、天上の音楽を捕縛する」

早く読まねばっ!

そんなわけで台詞も解説不能。
電波の導きによって直感的に選んでみました。ま、そういうのもありかと。


無敵のビーナス

わ わたしあなたを三球三振にしとめてみせます!

出典:無敵のビーナス/ノーラコミックス/池田恵/2巻73P
キャラ:斉藤光(おみつ)

【直営サイト】@とほほ庵
直営見つけたと喜んだのもつかの間、1999年に断筆なさったとのこと。お疲れ様でしたm(__)m……。しかし、サイトは作品紹介などが「超絶」に作りこまれてあって、いろいろ見て回る箇所の多いところです。

「無敵のビーナス」は、野球漫画です。
(なぜだか、同名タイトルで内容は全然違うコミックがいくつもありますが、それらと混同しないように!)
女子の硬式野球部がある朝香女子高。その野球部に所属する気の小さい、でも背はでっかい女の子は、実はピッチャーとしてとんでもない素質を秘めていて……。
実のところ女の子が凄腕の投手というのはコミックのネタとしては、割にありがちで「野球狂の詩」の水原勇気などは有名です。でも、この作品の特徴としてはあくまでも「女子野球部」が甲子園に行くことを目標にしていて、この辺がちょっと変わっているかもしれません。
既にノーラコミックスは幻と化してしまったので(笑)、古本を探すことになりますが、発掘は容易なのでものは試しに読んでみては? 最後の方はなかなか魅せてくれます。

さて、台詞の方ですが、監督が高野連相手に大会への女子野球部参加を認めるよう苦労しているとき、「有名なバッターを打ち取れば参加が出来るかもしれない!」と、居合わせたバッターに対して三振宣告をしているところです。ホームラン予告とか、三振予告とか、やっぱりこういうシチュエーションには燃えるものがありますねー。(00/8/3)

無謀キャプテン

「おれたちの目標ははっきりいって無謀だ!!
一般社会にはまず理解されない男の道!!
男の中の男の道だ ちがうか
血を流さなければ到達できない血みどろの道だ
ちがうかっ」
「ちっ ちがいません」
「だろう!!
その道が血みどろだからこそ きみも来る気になったはずだ!!」
「そっ その通りですっ」
だったらなぜ血を流すのをためらう!?
血を流す場所を選んでる場合かっ

無謀な目的が――
常識的な手段で達成されるはずがあるまいっ!!!」


出典:無謀キャプテン/少年キャプテンコミックススペシャル(徳間書店)/島本和彦/1巻90P
キャラ:大逆天&突破孔

【作者直営サイト】島本和彦外伝
【絵師直営サイト】同上
ファンサイトは島本和彦愛好会など。あまり深く調査してないのでもっと探せばいろいろ出てくるかも。

まずは告知からスタートです。

高空昴さんの運営するサイト風鈴色のteaRoomで、架空兵装大全というなんとも素敵なデータベースの構築が始まりました。早い話、ゲームとか小説などに出てくる架空の兵器・兵装をデータベースにしちゃおうということですね。月姫の第七聖典とE.G.コンバットの双脚砲台が一緒に仲良くデータ化されている様は大変美しいと思います。
新規投稿用のフォームもあるので、みなさんもジャンルを問わず様々な架空兵装をぜひ投稿してみましょう。私もどんなネタがいいかなーと今考えている最中です(笑)
あーそうだ、昨日の解説は直しておきました。

さて、本日は作品の紹介をする前にまず作者について。
実は私、長いこと島本和彦さんはメジャーだと信じていてあまり扱わないようにしてきました。
が、最近冷静になって考えてみるとどうもいまひとつ違うような気が。むしろまいじゃーこそが正しい位置付けに思えますつうか絶対そうだ勝手に決めました。 そういうわけで。
「無謀キャプテン」は、自ら望んで逆境に立ち墓穴を掘る男、堀田戊傑が主人公のひたすらに熱いお話です。
島本作品全体の特徴として、思い切り熱い情熱を描いておきながら同じ熱さでオチをつけまくるという、いったいどっちが本心なのかよくわからないがとにかく全編熱血しまくりが挙げられます。
この作品においても例外ではなく、柔道部の替え玉として強豪相手に柔道経験なしの彼らが戦うというとんでもない逆境をいかに乗り越えようとするか、その熱血ぶりが描かれていきます。

そして台詞。
絶望的な勝負に対し、あまりにも突飛な練習方法を思いついたメンバーの考えを疑う突破に、メンバーが講釈している場面です。
やはり最後の台詞につきます。
その通りです。プロジェクトXじゃありませんが(笑)、無謀とも思える試みは決して常識的な考えではなし得ないのです!!
……だからといって非常識なやり方でもダメなものはダメなんだけど。
ちなみに無謀キャプテンは、絶版なので古書店でしか入手不可。
うーん、こういう絶版だらけの現状を改善してもらわないと、新古書店をただ排斥する方向での運動は支持されないよなーと思う今日この頃でした。(01/6/24)

「そんなことはわかっている…… とうの昔にな
わかってはいるが…
わかるわけにはいかんのだっ
わかってはいるがわかるわけにはいかん!!」


出典:無謀キャプテン/少年キャプテンコミックススペシャル(徳間書店)/島本和彦/1巻150P
キャラ:堀田戊傑

【作者直営サイト】島本和彦外伝
【絵師直営サイト】同上
ファンサイトは島本和彦愛好会など。あまり深く調査してないのでもっと探せばいろいろ出てくるかも。

架空の兵器・兵装のデータベース架空兵装大全は、風鈴色のteaRoomで。投稿を受付中で〜す。

続いて脱線話。
ネットを流していて「ガンパレード・マーチ」にドイツと機神兵団というとんでもない取り合わせをネタにしたパロディ作品があることを知りました。なにしろネタがネタだけに、いったいどれくらいの人間が理解できるものやら不明ですが大変素敵な出来であることは保証します。


さて、昨日に引き続き「無謀キャプテン」からの出典なので作品紹介は省略させてもらいます。
それじゃ本日の台詞解説。
この台詞は無謀な柔道勝負に挑む堀田に、女子柔道部員が「絶対に負ける」と忠告しているのですが、堀田はそれに対し反論します。その反論が上の台詞なのです。
反論、なのかこれわ!?
だいたい通常の少年漫画のお約束だと「勝負はやってみなければわからない」と来るものです。しかしこの場合、あっさりと負けるだろうことを認めてしまい、認めた上で反論するという非常識な(笑)ふるまいに及んでいます。
ちなみにこの直後、女子柔道部員に「男ってわからずや」と言われてしまうのですが、いやもうなんとも……。
なんとなくわかりますが、わかるわけにはいきません。(01/6/25)


無理は承知で私立探偵

「私立探偵は職業じゃない。生き方の問題なんだ」

出典:無理は承知で私立探偵/角川スニーカー文庫/麻生俊平/絵師:中北晃二/10P
キャラ:山田太一郎

【作者直営サイト】なし
【絵師直営サイト】むしけら2001
絵師の中北さんのサイトのギャラリー紹介文で「下に行くほど寂しいです」に思わず受けまくり。

ちなみに私立探偵と書いてハードボイルドとルビを振ります(笑)

「無理を承知で私立探偵」は、現役高校生にしてハードボイルドな私立探偵に心酔することが昂じて、とうとう校内で私立探偵業を始めてしまった山田太一郎君の学園(探偵)コメディ小説です。
主人公はハードボイルドにあこがれていて、「タフでなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」の元祖であるフィリップ・マーロウを目標にしています。
よって真夏でもトレンチコート(笑)。この時点でおおよその方向性はわかっていただけるかと思います。
実を言うとこの作品、1年間くらいずっと積読のままほったらかしてました。3巻が刊行されるにあたってようやく読む気になったわけですが……反省。
かなりいけます、これ。派手なところはあまりなく、コメディにしても大笑いよりはニヤリとする部分の多い作品ですが言い回しとか楽しいです。ネタも探偵ものの基本(笑)をしっかり押さえてあります。絢爛豪華な内容を望む人には向かないかもしれませんが、山椒は小粒でもピリリと辛いのだ、というおすすめコメディ。1年間寝かせておいた私が言うんだから間違いありません(爆)

さて、本日の台詞解説。
見たとおりの内容です。
私立探偵=ハードボイルドと仮定して、さらに私立探偵=「一人汚れた町を往く現代の騎士」と仮定します。……まあそういうことです、ええ。なんというか無茶な論理にもかかわらず奇妙に納得できるというか。(01/5/10)

「甘え、利己心、嫉妬、偽善……。余計なものの混じっていない友情なんてこの世にはほとんど存在しない。だけど、ある種の金属みたいなもんで、適度に不純物が混じっていたほうが頑丈なんだ、友情ってもんは」

出典:無理は承知で私立探偵/角川スニーカー文庫/麻生俊平/絵師:中北晃二/75P
キャラ:山田太一郎

【作者直営サイト】なし
【絵師直営サイト】むしけら2001
絵師の中北さんのサイトのギャラリー紹介文で「下に行くほど寂しいです」に思わず受けまくり。

本日も、昨日紹介した「無理を承知で私立探偵」からの出典です。
本日は、コメディが主であるこの作品にもきっちりと締めの要素もあるという証明?がてらのお届け。

この台詞ってなんと表現すべきなんでしょうねえ……。「完全に等価な感情なんてものが果たして存在しうるか?」、当然答えはノーです。
誰しも他人に負担をかけ、もしくはかけられつつ生活しています。ですから上の台詞というのは極めて自然な形なんだろうと、そんな気がします。(01/5/11)

「ダメ! 開けたら、密室じゃなくなっちゃう!」
「諦めろ、秘書くん。どんな密室も、必ず開けられる運命にあるんだ」
「じゃあ、せめて記念写真を――」


出典:運がよければ事件解決(無理は承知で私立探偵)/角川スニーカー文庫/麻生俊平/絵師:中北晃ニ/210P
キャラ:小林由理奈&山田太一郎

【作者直営サイト】なし
【絵師直営サイト】虫けら2001
どこかに専門ファンサイトないものか……。

「無理は承知で私立探偵」は、ハードボイルド私立探偵に憧れ、それが昂じて学内に探偵事務所を無理矢理解説してしまった高校生・山田太一郎の探偵活動記録な話です。
基本的には探偵コメディですが、主人公のハードボイルドの傾倒ぶりがあくまでも真面目なのと、ただのギャグで終わらず要所ではきっちり締めているところに好感が持てます。かなりおすすめ。特に探偵ものやミステリを好んで読む層にはぜひともおすすめしたいところです。
ただ、山田君の目指す探偵はあくまでもハードボイルドであって、ミステリ系の探偵はお呼びでない模様(笑)

そのような前提を踏まえつつ、本日の台詞解説へ。
上記のように山田君はミステリにはわりと無頓着ですが、助手であり秘書である小林さんはミステリに心底入れ込んでいます。
そんな2人が、密室(殺人ではないです。ただの密室)に遭遇してしまったため、交わされるやりとりですね。
確かに開けたら密室じゃなくなるのは道理というもの。
ミステリにかぶれた人ならば、それを永久保存したくなる気持ちもわからくもありません。密室万歳!(01/5/19)

「友情は壊れたかもしれない。だけど、消えて無くなったわけじゃない。それに君たちは、どうしたら友だちになれるのか、 実際の経験に基づいて知っているはずだ。友情の残骸をゴミ収集日に出すか、それとも修理してもう一度使うか、それは君たちの決めることだ。そして、その決定を他人に委ねたら、君たちはゴキブリ以下だ。――以上、松宮乃恵美消息不明事件についての報告は完了、 ご依頼の調査を終了させていただく」

出典:無理は承知で私立探偵 (小説)/スニーカー文庫/麻生俊平/絵師:中北晃二/74P
キャラ:山田太一郎

【作者直営サイト】なし
【絵師直営サイト】むしけら2002

特記事項はなし。

★2002年10月15日(火)
『とくになにもないですが』

今現在、maijar.orgの方を見られる人ってどのくらいいるのかなあ、と。調べようがないんですけどね(^^;


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

おやすみです☆


  ▼本日の作品&台詞解説▼

無理は承知で私立探偵→bk1→amazonは、大真面目にコメディをやるというちょっと変わった感覚の作品です。
主人公の探偵さんは、現役高校生にして私立探偵をしていますが「タフでなければ生きていけない。優しくなれなければ生きていく資格がない」のあのスタイルを至上としています。本人が大真面目なだけに、周囲からは浮きまくり、そこがコメディになっているわけですが、ただのコメディでは終わらない。
この微妙な感覚は、ちょっと読まないと理解は難しいかも……。

で、本日の台詞は特に解説不要かと。
ただのコメディに終わらず、さらっとこんな台詞が飛び出す辺りがいいところなんですええ。

「ダセエな、ほんとに……」
「生きてくことは、けっこうダサイんだよ」
「あんたが、だよ」
私立探偵は、孤独だ……。


出典:無理は承知で私立探偵 (小説)/スニーカー文庫/麻生俊平/絵師:中北晃二/74P
キャラ:山田太一郎

【作者直営サイト】なし
【絵師直営サイト】むしけら2002

特記事項はなし。

★2002年10月16日(水)
『サーバー復帰』

よーやくmaijar.org復帰しました。寸劇「月姫様がみてる」も見れます(笑)。掲示板も復帰! が、DNS情報が完全に切り替わるまで旧サーバーと新サーバーが混在するため、もうしばらく臨時運営を続けます。あしからずご了承ください。


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

■ネタバレ論議Books by 麻弥より)
ええと、詳しくはリンク先をご覧下さいね☆ ミステリ系は範疇外なので問題の作品は未読ですけれど、リンク先を辿ったネタバレに関する様々な意見は参考になりました☆
せっかくこのような話題が出たので、トンボさんもネタバレに関して一言あるそうです☆ ではどうぞ☆


「不測の」ネタバレは嫌いです。
受け手として未成熟と言われようがなんと言われようが構いません。物語の展開をばらすようなネタバレは嫌い。特に「予想もつかない」類のものはそうです。
最初からネタバレ上等な場所ではもちろん別ですよ。でもそうでない場所、つまりいろんな立場の不特定多数の人が見る所でのネタバレはやめてほしいなあと思います。少なくともまいじゃーの掲示板ではその手の書き込みがあったら即刻削除するでしょう(今までそういったケースは一度もありませんが)

私のもっとも好きな本の読み方は、事前情報を一切入れず本の購入の際に見るのは表紙絵とタイトルだけ。帯のキャッチコピーさえできるだけ見ないようにします。あらすじ見ない、もちろんあとがきも読まない白紙の状態で読み始めるのが至福なのです。
こうすると物語の展開が全く読めないので(下手すると主人公さえ不明)、常にドキドキしたまま物語を楽しむことができます。ただし地雷を踏む確率も跳ね上がるので普通の方にはおすすめしませんが……(^^;

当サイトの場合、例えばシリーズものの紹介をするときには基本的に1巻序盤の内容しか説明しません。ただし作品全体の傾向についてはできるだけ紹介していますね。コメディとみせかけてシリアス、とか。まあその程度かな? やはりあらすじは教えられるものじゃなく、自分で追って行きたいと思うんです。名台詞も、ネタバレしていいならもっと苦しまずに更新できるんですけどねえ……(^^;

ただ、問題の本質は「なにをもってネタバレとするのか」ということみたいですから……作品の傾向紹介だってネタバレになり得るわけです。確かに難しい問題ではありますね……。
簡単ですが中瀬みのるさんの日記にあるように、
「ネタを知ってても面白い本」は「ネタを知らないともっと面白い」
これが一番自分の考え方に近いですね。


  ▼本日の作品&台詞解説▼

無理は承知で私立探偵→bk1→amazonは、昨日も紹介したので説明省略です。

昨日の台詞のほぼ続きみたいなものですが、この微妙な機微を感じ取ってもらえたでしょうか?

「さあ、時計台が十二時打つ前に、シンデレラは家にお帰り」
「いやよ。せっかく、怪奇と幻想と謎と猟奇の世界が待ってるかもしれないのに」


出典:無理は承知で私立探偵 (小説)/スニーカー文庫/麻生俊平/絵師:中北晃二/201P
キャラ:山田太一郎&小林由理奈

【作者直営サイト】なし
【絵師直営サイト】なし

特記事項はなし。

★2002年10月21日(月)
『木乃葉子嬢より復活のあいさつ』

みなさん、お待たせしました☆ まいじゃー推進委員会ですが、ようやく通常運営に戻ることができます。ここに正式に復活宣言させていただきますね☆
※一部の環境でまだ閲覧できないかもしれませんが、数日中に復帰します

ええとですね、復活記念にちょっとしたプレゼントを用意いたしました☆
●「マリア様がみてる」既刊全11冊 一名様
●プリズマティカリゼーションDC版(中古) 1名様

以上をスパッと気持ちよく放出してしまいます☆ こちらの応募フォームをお使いください☆ よろしければ当サイトの復活報告と一緒に他の皆様にもお伝えくださいね☆
締め切りは10月27日(日)午後11時59分59秒まで。たくさんのご応募をお待ちしております☆
「なあ……これって無条件にあげるだけ?」
もちろん、両方ともレポートはきっちり提出していただきますから☆
「なるほどうまい話には裏がある、か……」
なにかご不満でも☆
「いいえ、なーんにも」

それでは本日からまたお願いしますね☆
「全ての敵は広辞苑で殲滅です☆」




追伸:なお、ライトノベルファン度調査はCGIテストも開始しているので今週中には発表できるかと。350?下手すりゃ400作品か?


  ▼本日の木乃葉子トピック▼

■アマゾンが結果的に弱小出版社を不利にしていること同人誌生活文化総合研究所より)
特に本系サイト管理人さん及び日常的に本の通販を利用している方は一読を☆ 非常に重要なことが書かれていますから☆

■「本離れ」の実情を探るgobbledygook@adramineより)
少なくともここ数年言われているように図書館の影響は無視できないものがあるようですね☆ 図書館の蔵書に対して作家に補償する制度を真剣に考える時期が来ているかもしれません☆

■家族計画SS「末莉の進路指導」カトゆー家断絶より)
家族計画をプレイした全ての方におすすめします☆ お見事☆

■積みゲーとはカトゆー家断絶より)
トンボさん、積ん読になにか言うことはありますか☆
「油断してるとすぐ絶版になっちゃうからしょうがないじゃん! いいんだよ、いつかは読むんだから!」
だ、そうですが所詮はいいわけです☆ みなさんはこんな風になってはいけませんよ☆


  ▼本日の作品&台詞解説▼

無理は承知で私立探偵→bk1→amazonは、ハードボイルドのコメディを装った、けれどもシリアスな部分もそれとなく用意されているという一言で言えばまいじゃー好みな小説です。以上解説終わり。

本日の台詞ですが、これ説明ないとわけわかんないでしょうね。この「シンデレラ」呼ばわりされているのは探偵の助手。張り込み中夜も遅くなったので、先にこの助手を帰そうとしたところ返ってきた答えが……。
ちなみに16歳の女の子です。

「あんた、鳳くんにキスをしようと思ったら、どうする?」
「背伸びをして、それでも届かなかったら、どこかから踏み台を持ってきて――。まず、そうするんじゃないのか? それでも足りなかったら、ジャンプして、梯子を持ってきて――。それがほんとうじゃないのか? あんたは、一方的に鳳くんを屈ませようとしただけだ。いや、それより悪いな。鳳くんの足を切って、背を縮ませようとしたようなもんだよ、自分の背丈に合わせてな。――判るか?」
「――ほら、やればできるじゃないか。一五二センチのあんたでも、一八三センチの俺を殴ることだってできるんだ。背伸びしてみろよ、相手に合わせて。それが、人を好きになるってことだろ」


出典:無理は承知で私立探偵 (小説)/スニーカー文庫/麻生俊平/絵師:中北晃二/278P
キャラ:山田太一郎

【作者直営サイト】なし
【絵師公式サイト】
むしけら2003
特記事項なし。

★2003年4月11日(金)
『電撃新刊買いました』

というわけでやっと買えました。
なお、シリーズものの続刊は後回しにしてまずは新人さんの作品を追いかけるのが最近の基本なのでシルフィ・ナイトから手をつけてます。まだ半分しか読んでませんが、これはなかなか期待がもてそうな……。




  ▼本日の木乃葉子トピック▼

本日もお休みです☆
ちょっと体がなまってきていますね☆


  ▼本日の作品&台詞解説▼

無理は承知で私立探偵→bk1→amazonは、ハードボイルドな私立探偵に憧れた挙句、高校で私立探偵業を営む山田太一郎の奮戦の記録です。
コメディチックではありますが、単純なギャグともちょっと違っていてあくまで主人公は本気でハードボイルドを目指しているところがポイント。そのためになんとも言えない独特な味がこのシリーズにはあります。
なかなか理解されず「私立探偵は孤独だ……」とぼやきながらも、持ち込まれる様々な事件を解決していくさまがいいです。
はっきり言って派手さとは無縁ですがいぶし銀なおもしろさ。既に3巻でシリーズ完結しているということもあり、いぶし銀を求める方やちょっと変則なミステリ仕立ての物語を読みたい方に特におすすめします。
そういえば最近麻生さんの新刊が出ていないようですが……この方の作品はいずれ劣らぬまいじゃーぞろいなので、早いところお目にかかりたいものですね。

さて、本日の台詞には少々説明が必要でしょう。
恋愛がらみの話では、自分の理想形に相手を無理やりはめ込んで考える困った人が出てきます。上の台詞もそういう困った人相手に諭している、と思ってください。
相手を自分に合わせるのではなく、自分から相手に歩み寄る……それが上の台詞のテーマだということですええ。


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