”文学少女”と飢え渇く幽霊
作者 :のむらみづき:野村美月
絵師 :竹岡美穂
デザイン:?
編集 :?
まずはじめに注意点を挙げておきます。
今回もとある文学作品をモチーフにしているわけですが……
「あとがき」と「あと描き」にはでっかいネタバレがあります。
この作品は本文から先に読みましょう。
よし、警告終わり。
今回も某古典作品をモチーフにしてますが、タイトルを出すと中には展開が読めてしまう人もいるかもしれないのであえてタイトル名は伏せておきます。
今回は、幽霊騒ぎから始まってミステリ調で物語が進むわけですが、後半に入ってからの怒濤の展開が素晴らしいです。相変わらず適度にほっとするコメディを入れつつ、基本的にはシリアスな方向で進む作風もいいですね。このシリーズになって、野村美月という作家さんは一皮むけたような印象を受けます。
それとこのシリーズは、文学作品との架け橋を作るという意味でも意義のあるシリーズかもしれません。ライトノベルを読む人の中には、どうしてもライトノベルばかり読んでしまい他に目が行かない場合があるのですが、一歩外に踏み出してみると、いろいろ面白い本は転がってます。そういうきっかけになると思います。学校の図書室とかに置いてみてはいかがでしょうか(笑)
この作品の名台詞
あのとき、遠子先輩はぼくを慰めてくれたのだろうか。
遠子先輩は、ぼくの悩みを聞いてくれたわけでも、ぼくを抱きしめてくれたわけでも、肩を叩いて励ましてくれたわけでもない。
ただ、側にいてくれた。
きっと、それだけでも、救われることはあるのだ。
特別なことや、難しいことでなく、ただ、隣でそっと本のページをめくってくれるだけでも……。
「わたしは、この本を読めば読むほど、おなかがすくの。心がからからに飢え渇いて、喉がどうしようもなく締めつけられて、狂おしいほどの飢餓感に頭が熱くなって、息が苦しくなるの。なのにどうしてだか、いつも最後まで読んでしまうのよ」
シリーズ一覧
『“文学少女”と繋がれた愚者』
『“文学少女”と穢名の天使』
『“文学少女”と慟哭の巡礼者』
『“文学少女”と月花を孕く水妖』
『“文学少女”と神に臨む作家 上』
『“文学少女” と神に臨む作家 下』
『コラボアンソロジー2 “文学少女”はガーゴイルとバカの階段を昇る』
『“文学少女”と恋する挿話集 1』
『“文学少女”見習いの、初戀。』
『“文学少女”と恋する挿話集 2』
『“文学少女”見習いの、傷心。』
『“文学少女”と恋する挿話集3』
『“文学少女”見習いの、卒業。』
『“文学少女”と恋する挿話集4』
『半熟作家と“文学少女”な編集者』
作品一覧
『“文学少女”と繋がれた愚者』
『“文学少女”と穢名の天使』
『“文学少女”と慟哭の巡礼者』
『“文学少女”と月花を孕く水妖』
『“文学少女”と神に臨む作家 上』
『“文学少女” と神に臨む作家 下』
『“文学少女”と恋する挿話集 1』
『“文学少女”見習いの、初戀。』
『“文学少女”と恋する挿話集 2』
『“文学少女”見習いの、傷心。』
『“文学少女”と恋する挿話集3』
『“文学少女”見習いの、卒業。』
『“文学少女”と恋する挿話集4』
『半熟作家と“文学少女”な編集者』
『"葵" ヒカルが地球にいたころ……(1)』
『“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2)』
『“若紫” ヒカルが地球にいたころ……(3)』
『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』
『“朧月夜” ヒカルが地球にいたころ……(4)』
『“末摘花" ヒカルが地球にいたころ……(5) 』
『特装版“末摘花" ヒカルが地球にいたころ……(5) 』
トラックバック
表紙を見たら予備知識なくても衝動的に買うでしょ?的なこのシリーズですが、頁をめくれば更なる喜びが溢れていることを保証します。
”文学少女”と飢え渇く幽霊
文芸部部長・天...
前巻、「文学少女と死にたがりの道化」がそれなりに面白かったので楽しみにしていた第二巻「文学少女と飢え渇く幽霊」。タイトルからしてホラー風味なのかと思っていましたが、...
☆☆☆☆☆ “文学少女”と飢え渇く幽霊 著者/野村美月 イラスト/竹岡美穂 ファ
最近のコメント
12年 13週前
12年 26週前
12年 26週前
13年 1 週間前
13年 1 週間前
13年 31週前
13年 31週前
14年 15週前
14年 15週前
14年 32週前