名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム

タイトル:アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム(小説:電撃文庫)
作者  :あかねやまつり:茜屋まつり
絵師  :蒲焼鰻
デザイン:?
編集  :?

第19回電撃小説大賞大賞受賞作。

うおおおおおおお、素晴らしい出来。さすがの大賞。そして個人的な好みにも超ストライク!
世界観は西部開拓時代ですよ! リボルバーでドンパチですよ!

それだけでも燃えるというのに、まだ+αが存在するなんて、なんという贅沢な。
これはもう文句無しの赤枠オススメです。

偉大な射撃手アリスを喪い、眠りについた魔法の銃サラマンデル。そして彼は再び眠りから目覚める、アリスの手によって。ただし、アリスという名前は同じでも中身は全くの別物で、おてんばでどうしようもないアホ娘に拾われたのだった……

燃えるマジック・ガンアクション。
一人称視点ですが、ただし語り手が銃のマスターマグナムってところがポイントですね。そして、読み進めていくとタイトルの『リローデッド』の意味がわかり、思わず「ああっ!」と声をあげたくなります。

いやもう、アホながらもまっすぐな少女アリスとミスターマグナムの掛け合いも気持ちいいし、脇を固めるキャラたちも個性的だし、ストーリーも最後の最後まで予断を許さない、息もつかせぬ展開になってます。
素敵な台詞もいっぱいだし、速攻で読み返したくなるくらいにハマりました。
読後感もすばらしいです。


この作品の名台詞

「勝てるのよね、ミスター……?」
「さあな」
「ミスターの作戦頼りなのよ!?」
「完璧な作戦など存在しない。死ぬときは死ぬ。ゾォードも同じだ。確かなのは、やらなければならないことがあって、やれるだけの材料が手元にある、ってことだ。覚悟を決めろ、アリス。こいつは誰にでも出来る仕事じゃない。運命がおまえを選んだ。アホの小娘に世界を救えなんて、アタマのおかしい運命だがな……」

→解説


「やめろ……やめてくれアリス……おまえのアホな行いは山ほど見てきたが、こいつはとびきりだ。頼むからわたしに従ってくれ……」
「ミスター・マグナム……あたしはアホでいいわ」
「後悔するぐらいなら、アホなこともやって――――納得して死にたい」
「…………ああああああぁぁ……クソッ、なんてアリスだ! 妙な具合に育ちやがって。わたしのアリスを返せッ!」
「あたしがアリスよ、ミスター。ライトニング・ワイルドはここにいる……」

→解説


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from monumenta librorum on 土曜, 2013/05/04 - 11:03

電撃小説大賞の大賞受賞作。意識を持つ銃が、何故か、過去に戻り、以前の持ち主の少女と出会うが、以前とは異なりアホだったが、歴史を変えるべく、冒険に乗り出すという話。西部劇...