名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

少女七竈と七人の可愛そうな大人

タイトル:少女七竈と七人の可愛そうな大人(小説)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

『野性時代』連載に加筆訂正のうえ書籍化されたものです。
視点を様々な人物から書いた、連作短編形式。
25歳になるまで、平凡極まりない生活を送っていた女がある日、「いんらん」にめざめて男遊びを始めた結果、誰が父親かわからない娘・七竈が生まれます。
そんな母を持った少女七竈が主役。ただ、視点が複数だけにあくまでも物語の中心が七竈というだけで、話は様々ですね。

「荒野の恋」を気に入っている方なら、まず間違いなくこの作品も楽しめるのではないかと思います。文章表現の仕方がどうしようもなく好きですね。ただ、一応一般小説の部類に入る話なのでさすがにGOSICKのような分りやすい「萌え」描写はありません。そういう系統をお好みの場合はちょっと方向性が違うかもしれません。
私自身はハードカバーですが、この値段を払っただけの価値がこの作品にはあると思いました。


この作品の名台詞

「生まれながらに美しいなんて、ずるいやつってことですよ、先輩」
「それは、それはわたしの責任では」
「だって、ほとんどの人間は、ふつうなのよ。先輩。ふつう」
「はぁ」
「ねぇ、でも、十六歳で。まだ十六歳で、先輩みたいにとくべつな同性を見てしまったら。それが恋敵で、わたしを気にしてもいなかったら。
これからさきのながいながーい人生をですね、先輩。ちっともとくべつじゃない自分とむきあいながら、わたし、どうやって生きてくの?」

→解説


わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった。
母がいんらんだと娘が美しく生まれるものだとばかけだ仮説を唱えたのは親友の雪風だが、しかし遺憾ながらそれは当たらずとも遠からずなのである。わたしは母のいんらんのせいで非常に肩身のせまい少女時代を余儀なくされている。男たちはわたしの顔を、からだをじろじろと眺めまわす。母から継がれたなにかがしらず流れ出しているのを感じて、わたしは身をすくめる、おとなの男たちからじろじろと眺めまわされるたびにわたしは怒りを感じる。母に。世界に。
男たちなど滅びてしまえ。吹け、滅びの風。

→解説


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from "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!! on 木曜, 2006/10/12 - 13:01

少女七竈と七人の可愛そうな大人

この本は
「徒然書店」の弥勒さん書評を見て
読みました。
ありがとうございました。

■やぎっちょ書評
(以下しばらく七竃風の感想:黒字)
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