名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

GOSICKs III ―ゴシックエス・秋の花の思い出―

タイトル:GOSICKs III ―ゴシックエス・秋の花の思い出―(小説:富士見ミステリー文庫)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :武田日向
デザイン:?
編集  :?

学園内に半ばは幽閉状態で、本人もまた人前にはめったに姿を見せずひたすら本を読んでいる”灰色狼”との異名のある、驚異的な頭脳の冴えを駆使し「知恵の泉」の再構成を行うことで、どんな謎も解き明かす少女・ヴィクトリカと、日本からやってきた留学生の少年・久城一弥とのボーイミーツガール&ミステリ。
今回は短編集で、例の列車事件からなんとか無事に帰ってきた直後の話。

いやもう……短編の形式を意図的にすべて同じになるように揃えてあるんですが、なんという素晴らしさ。様式美の粋にまで達してます。
やりたい放題言いたい放題振る舞っているヴィクトリカとそれに振り回される久城……という構図に見えて、でも最近ではすっかり手綱を久城に握られていて、蹴飛ばそうが悪態をつこうが結局久城のペースに最終的にはなってるのが微笑ましすぎて語る言葉を持ちません。二人の行く末は確かに気になるんですが、もうあえて前に進まずずっとこの関係が続いてもいいんじゃないかと思えてきました。


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