名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

電波女と青春男 3

タイトル:電波女と青春男 3(小説:電撃文庫)
作者  :いるまひとま:入間人間
絵師  :ブリキ
デザイン:?
編集  :?

エリオの電波女度が下がったと思ったら……甘かった。
今度は元簀巻き女vs宇宙人という意味不明な構図が待っていたのでした!
しかし、この物語は一見変人博覧会のように見えてこの上なく青春小説してるところにあります。いや、ほんとですって!
ちなみに、青春小説的な要素が好きなら作者のハードカバー『僕の小規模な奇跡』もぜひお読み下さい。

二年前、宇宙人と遭遇した(と本人は主張する)ことがきっかけでいついかなる時も上半身布団簀巻きスタイルで行動する変人になってしまった美人のいとこ藤和エリオ。そしてそんな家に下宿することになった普通の主人公・丹羽真。この二人を中心としながら、周りの変な人々とふれあっていく青春小説です。
真のショック療法が効いたか、エリオは近所でバイトもはじめたり、真とは会話も交わすようになり、電波度は下がったんですが、そうはどっこい問屋が卸さない。その代わりなのか、真が参加することになった草野球チームの対戦相手に宇宙服女がいたのです。

んー、勝手な憶測ですが、思春期ならではのデリケートで微妙な感情の機微を扱いつつも、こうやって電波&変なキャラのインパクトでとっつきをよくし敷居を下げてる……んじゃないかな。僕の小規模な奇跡を読んでから、すごくそう思うようになりました。
ちなみにあとがき小説読むと、その青春小説度がよーくわかります、たぶん。

とりあえずどうでもいいツッコミ。着ぐるみや宇宙服着て草野球するのは無理だと思うんだうん。たとえあのドアラでもたぶん無理……だと思う!


この作品の名台詞

「頑張れリュウシさん!」
「頑張れ! 活躍ってすっげー難しいけど! 俺は無理だった! あん時は応援もしなかった! ずっと下見てた! 横に座ってる奴らがフィールドの中の連中を応援してるのが理解出来なかった! 正直、今もわけ分かんねーって思ってる! だけど大差ないよな! 俯いてるのと、応援してるの! そんなことしてないで練習していればよかったんだよ! 頑張ればよかったのに! そこまで、徹底的に好きじゃなかったから! それでも引きずってるけど! だから、リュウシさん頑張れ! すっげー頑張れば色んな人に後悔させるぐらい頑張って欲しい! だからリュウシさん、すっげー頑張っれ! 無理すんなとか、言わないから!」

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