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トカゲの王 1

タイトル:トカゲの王 1(小説:電撃文庫)
作者  :いるまひとま:入間人間
絵師  :ブリキ
デザイン:?
編集  :?

「電波女と青春男」は割とゆるめの話だったのですっかり油断してたけど……

あー、入間人間ってこういう作家だったよ! やられたよ!

中二病な少年が主人公ですが、定番の異能バトルを想像してると足元をすくわれるのでご注意を。
爽快感があって登場人物がみんな綺麗な話を読みたい人は避けた方がよいかもです。まあ、入間人間を好んで読む人間が、そんな展開望んでるとも思えませんけどね!
つまりはそういう話です。

まあそんな前提の上ではありますが、おすすめ。

主人公の少年・石川石竜子(いしかわとかげ)は、すごく微妙だが一応異能を持っている。そんな彼はまさに中二病。自分の異能の修行を欠かさず、いずれは自らの力を発揮して世界を塗り替えたいと思っている。
そんな彼の異能に対する憧れが、とんでもないトラブルを引き寄せる……。

とまあ、これだけなら中二病バトルの典型で済むんですが、そうは問屋が卸さない。
なんせみーまーの作者ですから!
あまり余計な話をしてネタバレするのもなんなので詳しくは語りませんが、やってくれるよほんと!
あと、ただ単に人が悪い話というわけでなく、最初は何が起こっているのかまるでわからず、視点切り替えを多用することで徐々に事件の全体像が見えてくる描写になっているので、緊張感が高いまま読者はドキドキして話の展開を追うことになります。

さあ、主人公のトカゲは、果たしてまがい物の能力で何をなすのか?
盛り上がってまいりました。


この作品の名台詞

「大丈夫。全部、私の思ったとおりになるから。それがお金持ちの生き方だもん」

→解説


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