名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

この広い世界にふたりぼっちIII

タイトル:この広い世界にふたりぼっちIII(小説:MF文庫J)
作者  :はむらてつ:葉村哲
絵師  :七草
デザイン:?
編集  :?

集団生活を送るにはあまりにも他人を必要としていないために、異物として社会から逸脱した存在である一人と一匹。
そんな少女・塚木咲希と、白銀の狼・シロを描く……神話です。
おとぎ話というより、単なる伝奇というよりこの表現がもっとも近いと思われます。一見殺伐として救いのないような世界観でありながらもどこか優しい雰囲気の物語も、たぶんこれで完結。とにかく目に浮かぶ光景が実に美しい物語でした。

普通のおとぎ話というには、咲希があまりにも人間離れしすぎていて……というかあんたもう神殺しどころか一柱の女神クラスだよ!という感じですが、戦う姿が様になっていて、とくに違和感は覚えませんでした。
なんかシロが3巻序盤ではすっかり和み担当になってるのがおかしいったら。
けれど、基本的にはどこまでも平和とは無縁の話で、世界の再生とかでかいスケールの話に。半ば予想の出来る結末でしたが、ほんと最後まで綺麗だったなあ。イラストとの相性もよく、堪能させていただきました。


作品一覧


トラックバック

http://maijar.jp/?q=trackback/3564
from 愛があるから辛口批評! on 日曜, 2009/03/29 - 11:06

この広い世界にふたりぼっちIII (MF文庫J) 作者: 葉村哲, 七草 出版社/メーカー: メディアファクトリー 発売日: 2009/03/25 メディア: 文庫 「無事完結して、とても綺麗だけど、寂しい話だな」...