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ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスと薔薇のデビュタント

タイトル:ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスと薔薇のデビュタント(小説:コバルト文庫)
作者  :あおきゆうこ:青木祐子
絵師  :あき
デザイン:?
編集  :?

実は2巻を途中まで読んだところで行方不明になっていて、見切り発車で3巻に手をつけてしまいました(汗
正直、2巻はこのまま見つからなかったら買い直すつもり。つまり、そう思うくらいには気に入ってます。

中世風の貴族社会を舞台にした仕立屋の少女の物語。
ドレスを作ることにかけては希有な才能を持つクリスが、事務方をサポートする友人・パメラと共にたった二人で営む仕立て屋『薔薇色』(ローズ・カラーズ)は、着ると恋が叶う「恋のドレス」を作ると評判の店。そして今日も、どこかわけありのお客が……。
ドレスを作ろうとしている客の、本当の心を掴んで、その心を表す美しいドレスを仕立てることができるのに、自らはいつも地味な格好をし、自分の恋には臆病なクリスの仕事を描写していきます。
人の心のマイナス面を増幅させる『闇のドレス』といった要素も出てきたりはしますが、基本的にそれほど大規模な事件が起きたりはせず、ドレスを作ることになった客の心情、そしてクリス自身が身分違いの恋に揺れ動く有様を非常に丁寧に描写していきます。心情描写を大切にしたい方におすすめ。
あ、それと仕立屋の物語だけあって、いろんなドレスを挿絵で拝めるのもいいいですね。こういうのはライトノベルならではのお楽しみです。

なお、この巻では親の決めた婚約者のことがどうしても好きになれない、経済的には落ち目の男爵令嬢ファニーにスポットが当たってます。


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