桜田家のヒミツ―お父さんは下っぱ戦闘員
作者 :かしわばそらじゅうろう:柏葉空十郎
絵師 :りょーちも
デザイン:?
編集 :?
絵師直営サイト:なし
特記事項なし
第14回電撃大賞<最終選考作>。
ちょ、なにこれ! おもしろかったけど、いっそ潔いくらいに若年層置いてきぼり。
ていうかあれですね、イラストもそうだけどこれもう最初から若年層に売る気ないね絶対。
悪の組織の下っ端戦闘員が、どこでどう間違ったか組織で誘拐した大富豪の娘を預かるになり、生活感覚のギャップで大騒ぎ。
一言で言うなら下町人情劇場です。
おもしろかったんですが、おそらく社会人になってないと作品のおもしろみは大部分理解できないので、中高生にはおすすめしません。
以下に説明します。
悪の組織側から見たコメディって、なぜか大抵人情ものになっちゃうんですがこの作品も例外ではありません。
ただし、誘拐されてきたお嬢さまが鍵となる事で物語にアクセントをつけることに成功しています。
そうはいってもどうあってもこれは中高生には受けないだろうなあ。
まず一点目。萌え絵がない事(笑)
これはもう説明不要ですね。
二点目。ネタが社会人経験がないとピンとこないであろうこと。
誘拐した娘を預かるに当たって発生する経費は組織が負担するけど、領収書は一枚三万円以内じゃないと受け付けなくて、それ以上の額は上司の事前了承が必要とか、こんなネタ学生にはピンと来る訳ない(苦笑
三点目。やたら親父と母に焦点が当たっている事。
人情ものとしては両親に注目するのは全く持って正しく実際味わい深い話になってるんですが、中年親父はたぶんお呼びじゃない(爆)
四点目。会話のすすめ方とかにノスタルジーを感じる。
これは説明がしにくいですが、今風の文体ではない、とだけ。
そういった諸々の事柄を全て兼ね備えた結果、もはや中高生の支持を受ける気がまるっきりないと判断します。
作者の人はいつハードカバーあたりにシフトしてもおかしくないですが、今は市場の反応を図っているのかも。
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