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世界平和は一家団欒のあとに 2 拝啓、悪の大首領さま

タイトル:世界平和は一家団欒のあとに 2 拝啓、悪の大首領さま(小説:電撃文庫)
作者  :はしもとかずや:橋本和也
絵師  :さめだ小判
デザイン:?
編集  :?

家族全員が特殊な力を持ち、世界どころか宇宙を股にかけて正義の味方をやっている星弓一家のご家族人情コメディ。
SF設定の部分は(いい意味で)割と適当なので、SFアレルギーとかのある方でも問題なく読めます。
今回は正義の味方が、壊滅させてしまったとある悪の組織のアフターケアを行う話。
日常会話のやりとりが非常に軽快で、読んでて気持ちいいです。家族間のあけっぴろげな間柄がよくわかりますね。
1巻のときはあまり感じなかったんですが、「吉永さん家のガーゴイル」が好きな人ならたぶん気に入ってもらえるのでは。

こっから感想。
柚島さん強し! もはや完全に主人公を尻に敷いている感すらあります。
妹もまた、お兄ちゃんのあしらい方があまりにもうますぎるというか、弟がいるからかろうじて家族間の序列最下位をまぬがれているだけでは……。がんばれ長男。


この作品の名台詞

「ケンカぐらいしか能がないんだから……」
「あんだと――」
「次はしっかり勝ちなさいよ」
俺は一瞬、言葉の意味が分からずきょとんとした。
次はしっかり勝て?
柚島の顔を見る。柚島はコーヒーに視点を落として、濃く淹れすぎたかしら、と呟いていた。
俺の方はもう見ていない。
もしかして、柚島なりに励ましてくれたのだろうか?
津寿司間が俺の視線に気づいて顔を上げる。
「次があれば、の話よ」
そして少しだけ、笑ったような気がした。俺は頷く。そうだ、まだ完全に道が途絶えたわけではないのだ。

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