→honto、→amazon

清水文化の送る新作魔法ファンタジー。
いやもうほんとにいつも通り！
すさまじい細かい部分まで設定された世界観と、それに対比するかのようなたとえ命の危険があるはずの状況でもあまりそれを感じない独特のゆるさ。
こういうのが好きなら、ぜひともお試しあれ。

とある国のお姫様・ノルンは魔力が暴走する体質。
その体質をなんとかするべく、身分を隠して魔法学校へと入学することになるのですが、入学するためにお付きのマキナと一緒に移動中道に迷ってしまい、そこで出会った少年魔導師エリオに道案内してもらいます。

そんな出会いで知り合いとなったエリオに、魔法を教わろうとするノルンですが魔法を使おうとするたびに大爆発の連続。これで本当に魔法を使えるようになるのか！？

冒頭で書いたように、魔法設定はおろか、寮でのご飯の配膳方法やら鉱物やら「そこまでやるか！」っていうくらいに隅っこまで描写がされるのでものすごく生活感というか、ノルンたちの生活を身近に感じますね。
事件なんぞもう二の次。この世界を読むという行為自体が清水文化ワールドの醍醐味といえます。

あ、おもしろい話が載ってました。
なぜ、女の魔法使いは空を飛ぶときに箒に乗るのか？
「下からスカートの中が見えないように」だそうで……目からうろこが（笑）

作品一覧