ドラゴンキラーいっぱいあります
作者 :うなばらいくと:海原育人
絵師 :カズアキ
デザイン:?
編集 :?
この世界でおよそ最強の存在である竜すらも越える存在・ドラゴンキラー。
そのドラゴンキラーによって、人生を狂わされ存在自体を恨んでいたはずが、どこでどう間違ったのかドラゴンキラーの一人・リリィを相棒……というよりは養う羽目になってしまった元軍人・ココの奮闘記。微妙に説明が違うような気もしますが、でもだいたいは合ってますええ。
やはりこのシリーズは非常におもしろいです。断然おすすめ。
あまりにも強すぎるドラゴンキラー。
なにせ1個師団級で戦略兵器に数えられ、人相手では絶対に負けない存在などは、普通だとまともに話が成立しなくなってしまいそうなところですが、これを敵方にもドラゴンキラーを配置したり、とんでもなく大食なので経費がかかる(笑)という設定によって、見事にバランスをとってます。
あと、非常に口が悪く自分本意なココのありようが、変に正義ぶったりしないのでかえって共感しやすいのも大きいですね。
そして相棒の智恵袋であり決定権を持つ存在なはずなのに、いざという場面ではことごとくドラゴンキラーのリリィに振り回されるというのもまたニヤニヤがとまりません。
さらにオチも非常によかったです。ああもうこのシリーズ最高!
この作品の名台詞
「すまないな。相棒は口が悪いのだ」
「信じられない。こんな人と一緒に居るなんて。ドラゴンキラーなのに」
「ああ、自分でもそう思う。が、あれでなかなか良いところが、良いところが、良いところが、あるのか?」
「荷物持ちをさせてやろうと思ってな」
「脳味噌腐ってんのか? 機関砲を片手で持ち上げる変態に、荷物持ちが要る道理がどこにあるってんだ。三歳児からやり直せ。やり直す準備が出来たら覚えてくるのが1個でいい。そいつが何か分かるか? 決まってる。常識だよ、常識」
「気にすると禿げるぞ。相棒がつるつるなど、私は嫌だ。だからお前は私の荷物持ちをするのだ、ココ。つるつるにならないために」
「自分が嫌になるな。私がやったことは殺人の手助けだ。私が殺したのと変わらない」
「嫌なら」
「出てはいかないさ。ただ、この先もこういうことがあれば、いずれ私も染まっていくのかとそういう風に思ってな。喜々として力を振るうようになるのだろうか」
「ああ、無理。そりゃならねえよ」
「どうしてだ」
「出来上がった人間がそう簡単に変わるわけねえだろ。馬鹿じゃねえのか。お前は一生お前のままに決まってる」
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ドラゴンキラーいっぱいあります (C・NovelsFantasia う 2-2) 作者: 海原育人 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2007/08 メディア: 単行本 面白いね。久しぶりに読んでいる最中に時間を忘れ...
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