名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

マイフェアSISTER―姫君、拳を握りすぎです。

タイトル:マイフェアSISTER―姫君、拳を握りすぎです。(小説:ファミ通文庫)
作者  :たけおかはづき:竹岡葉月
絵師  :きゆづきさとこ
デザイン:?
編集  :?

えーと先日某企画の際にも紹介はしてますが(笑)、改めて。
元・天才子役でわけあって今は目立たないただの一少年・師走と、その妹で今をときめく女優の睦月。この兄妹二人の対比構造の物語かな?とか最初は思いながら読んでいたんですが・・・途中でごく当たり前のようにファンタジーな設定が入り込みます。え、異世界の姫って!?
というわけで、実は屈折した過去を持つ少年とお姫様のボーイミーツガールなのでした。

多少癖がなくもないですが、兄に対して特別な感情を持っているっぽい睦月の素直になれなさとか、お暇様の優しさとか、そういったものがうまく描写されてます。主役は兄だし、それなりに見せ場もありますが、あえてこの作品では主人公の妹、そして同じく故郷では妹であるお姫様、この二人の妹こそが注目どころだと言ってしまいましょう。

舞台になってるのが赤羽ってところも微妙におもしろかったり。どちらかというと差別されがちな異邦人(というか異世界人)を積極的に受け入れたカオス・赤羽というのは、私も一度実際に赤羽にいったことがあるだけに、想像するとなんだか楽しかったですね。


この作品の名台詞

「あの子、すごい真っ直ぐじゃない」
「大事にしてるものがあって、そのために一生懸命で、折れないし曲がらないの」
「止まらないの。止められないの。わかる? 譲れない物が、一番に背中を押してくの。目の雨にどんな木や壁があってもおかまいなしに正面衝突させてくの。痛いったらないわよ」
だけど羨ましかった。

→解説


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