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空ろの箱と零(ゼロ)のマリア

タイトル:空ろの箱と零(ゼロ)のマリア(小説:電撃文庫)
作者  :みかげえいじ:御影瑛路
絵師  :よんいちご:415
デザイン:?
編集  :?

神栖麗奈以来3年間刊行の止まっていた作者の久々の新作です。

時間ループもの。ただしSFではなくミステリ風味。
「私はお前を壊すためにここにいる」と、転校生である美少女・音無彩矢から一方的に告げられた少年・一輝。
全く自分には身に覚えがないのに、強い敵意を受けて困惑する一輝ですが……

この手のややこしい構造になっている時間ループものの常として、だいたいの状況を正しく把握するまでが少し大変なのですが、そこを突破してしまえば大いに盛り上がること確実です!

物語がミステリ風になっているため、下手に話の筋を書いてしまうと即ネタバレに繋がるのでうかつなことが書けない……。
ただ、もともと騙され率の高い私が言っても説得力がないかも知れませんが、騙されまくりましたよ、本当に!
一見、「これで見切った!」と思っても、あっという間にひっくり返されるのでなかなか真相が見えません。
物語の特性上、物語がややこしくなるのは不可避なので誰にでも楽しめるという訳にはいかないかもしれませんが、その逆に時間ものスキーだったら絶対に買いです。


この作品の名台詞

「星野一輝」
「私はお前を壊すために、ここにいる」
「これが13118回目の”転校”だ。その数には私もいい加減いらだっている。なので、今回は気晴らしに宣戦布告しておく」
「星野一輝。私はお前を屈服させる。早々にお前の最も大切なものを、私に差し出すがいい。抵抗は無意味だ。なぜか? そんなことは簡単だ。私は――」
「――どんなに時を経ても、お前の側にいるからだ」

→解説


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from monumenta librorum on 土曜, 2009/02/14 - 15:17

転校生の少女がいきなり敵意を向けてくるところから始まる話。時間ループ物で、そこから抜け出すために色々する話である。時間ループ物は、ミステリー的でもあるが、その意味でも、...