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空ろの箱と零のマリア〈3〉

タイトル:空ろの箱と零のマリア〈3〉(小説:電撃文庫)
作者  :みかげえいじ:御影瑛路
絵師  :鉄雄
デザイン:?
編集  :?

所有者の願いを叶えるが、願いに対する諦めや否定的な部分も正確に叶えるために多くの場合は箱の所有者も意図しないやっかいな状況を生んでしまうという”箱”。
その箱によって囚われた世界からの脱出を目的とした物語。シリーズをものすごくかみ砕いていうとそんな感じです。

毎巻置かれるシチュエーションがかなり違うのですが、今回は明確にゲーム小説の体裁をとってます。
いやあもう半端じゃない殺伐さ。人のエゴとか生存欲求出まくりですね。

今回、一輝とマリアが囚われることになるのは、クラスメイトの大嶺醍醐の箱”怠惰なる遊戯”による【王降ろしの国】と呼ばれるゲーム。
ゲームの参加者6名が、”王”や”魔法使い”など、6つの役職に分かれて、異なる勝利条件のもと生き残りを目指すことになるのですが……。ネタバレになるので突っ込んだことは書きませんが、実にいやーな感じです>褒め言葉
相手の言質を取って、口を滑らすように仕向けるわ、騙すわ、隙あらば他人を陥れる工作合戦。
なにせかかっているのが自分の命だけお互い手段を選ばず。1巻ではあれほど怖い敵だったマリアが、今や唯一の心のオアシスです。相変わらず愛想は……ないけど。
そして相変わらず一輝の『日常』を求める欲求はかなり異常。そこまでして日常を求めるあたり、やはり箱に選ばれるだけのゆがみっぷりってことなのでしょう。

で、よりにもよってこの状態で引きですか。
すごく気になるんですけど! 早く続きプリーズです。


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