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僕は彼女の9番目

タイトル:僕は彼女の9番目(小説:電撃文庫)
作者  :さのしなの:佐野しなの
絵師  :貴大
デザイン:?
編集  :?

おもしろかった……んですが、すごく紹介に困る作品ですねこれ(汗
ラブコメっていうか青春小説かな。
リヴァースキスの作者の人の新作なので、読んだ方ならあの変な暴走っぷりを想像していただければほぼ正解です。

ある日、高校生の少年・東司は正体不明の何かに轢き逃げされる。物的証拠は何もなし……それもそのはず、なんと東司を轢いた相手はサンタだった!?
そしてそのサンタは、お詫びに『なんでもしてあげたい』と言うので、思わず『しばらく側にいてほしい』などと無茶なお願いをしてしまい……

基本、無償の奉仕の心がありすぎるサンタ少女=黒須にこらは、人間の常識があまり通じない上に自己犠牲を何とも思ってないので、その辺でとらぶったり、幼なじみの少女に嫉妬されたり、賑やかな日常に。

……とまあ、そんな調子で終わればありがちラブコメで片づくんですが、東司の友人絡みでは、さりげにとんでもなくヘビーな話題が出てきて、それも全てが丸く収まるような軽いものではないなど、家族やトモダチとの絆について考えさせるような、しっかりとした中身のあるものになってます。

に、してもなんか文章のテンポとかがなにげに独特ですねえ。かなり好きですけど。


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