名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

リヴァースキス

タイトル:リヴァースキス(小説:電撃文庫)
作者  :さのしなの:佐野しなの
絵師  :Fuzzy
デザイン:?
編集  :?

第7回電撃hp短編小説賞<大賞>受賞作。
設定の時点ですでに白旗。最近TS(性転換)ものはいろいろ眼にしますが、これはちょっと意表をつかれた!
しかも文章のテンポいいし、楽しー!

これはTSものには特に興味なくても、軽快なラブコメとしておすすめできます。
ほんとはインパクトを考えるとあらすじは知らずに読んだ方がいいので、ネタバレ避けたい方は以下は読まないように。

普通の高校生・末村善がある朝目覚めると、自分に顔形は似通った少女になってしまい、悪いことに交通事故で死んだトモヨシと名乗る男の意識に体を乗っ取られた状態になってしまいます。そして困ったことにトモヨシは善(少女)に一目惚れしてしまい、キスしてくれれば成仏すると言い出します。
中身は男だと知ってるんですが、外見が美少女なら関係なしと断言する素敵っぷり(笑)
そしてさらには後から後からやっかいごとが表われて、もつれまくったラブコメになっていくのですが、やっぱり詳しい事情を知っても善の「中身の性別」を全く問題にしない割り切り加減が肝かと。
善(少女)は、けっこう自分勝手なこと言ってるんですが、それも話の展開上あまり気になりませんでした。
最初から最後まで一気に読ませるおもしろさがあります。グッジョブ!


この作品の名台詞

「そういえば母さん言ってたなあ」
「なんて」
「母さん、もし、いなくなっても、善のことをずっと見守ってるからねって」
しかし今、体を乗っ取られていますよ。母さん。ほったらかしですか。母さん、母さん。母さん。母さん? しつこくてすまない。母さん。高校入学してからも風邪で一週間休んだりしたしな、本当に見守ってますか。母さん。自分でなんとかしろってことですか。母さんてば。

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from いつも感想中 on 土曜, 2007/06/09 - 23:19

リヴァースキス 作者: 佐野しなの 出版社/メーカー: 角川(メディアワークス) 発売日: 2007/06/07 メディア: 文庫 ストーリー 末村善(すえむらぜん)は目が覚めるとひとりの美少女になって...