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福音の少年 魔法使いの弟子

タイトル:福音の少年 魔法使いの弟子(小説:徳間デュアル文庫)
作者  :かじなおたけ:加地尚武
絵師  :中臣亮
デザイン:?
編集  :?

元はエヴァの二次創作として生まれた小説で、絶版になっていたところをデュアルから復刊したシリーズ第一作なのですが……
前フリは忘れてください。これは現代を舞台にしたオリジナルのファンタジーとして高く評価できる作品です!
いやーもっと早く読むべきでした。
デュアルだと店頭でなかなか手に入らないと思うんで、取り寄せなり通販なりでがっつり確保していただきたい。

魔法が過去のとある事件を境にして、世界に定着しているという設定のファンタジーです。
冴えない錬金術師の父と、呪いを専門とする中級魔女の母を持つ、これといって何の取り柄もない高校生の少年・恵が主人公。
その彼の家に、天才として業界ではその名を知られた上級魔女で、独り立ち準備のための修行として4年間下宿するような形でやってきた美少女・エリカがやってきます。
あえて細かいことは書きませんが、各登場人物が非常に人間くさく、例えばどうにも冴えない風貌で、普段は妻の目を盗んでグラビア雑誌をこそこそ買ってくるような父親なのに、たまに知識の広いところをみせたり、母親にしても生活臭のにじみ出るような言動の傍ら、時に優秀な呪いのスペシャリストとしての1面を発揮するなど、出てくるあらゆる人物についてきちんと表と裏、外面と内面を書ききっていて人間性を深く存在感をにじみ出させています。
魔法の設定にしても、なかなか興味深いですね。
むしろエヴァなど知らない方が純粋に物語を楽しめていいかもしれません。もちろん、知っていれば知っていたでいろいろ元ネタについて考察できるので別の楽しみも生まれてきます。単に間借りした設定ではなく、きっちりファンタジーとして昇華させていて好感が持てます。
これは2巻以降もものすごく期待してしまいますねー。


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from いつも感想中 on 木曜, 2007/06/07 - 01:34

福音の少年 Good News Boy 魔法使いの弟子 作者: 加地尚武 出版社/メーカー: 徳間書店 発売日: 2007/06/06 メディア: 単行本 2007年6月6日追記 復刊されたみたいなんで是非是非手に取って...