名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

11/12/07 - の記事

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者1

タイトル:アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者1(小説:講談社ラノベ文庫)
作者  :さかきいちろう:榊一郎
絵師  :ゆーげん
デザイン:?
編集  :?

異世界を『オタク文化』で攻略せよ!

これは……おもしろいですね、コンセプトが気に入ったこともあり赤枠オススメします!
序盤の導入部分では、実はそこまで評価高くありませんでした。異世界の本物のメイドさんと顔をあわすなり、「メイドさんキターッ!」と叫ぶようなオタク主人公か、はいはいコメディ、はいはいテンプレテンプレ、みたいな。
でも、予想外にきちんと異文化との交流とその障害について描写されていました。もちろん、ぬるい部分も各所にあるんですが、それさえも伏線として機能しているところがすばらしい!

11/12/06 - の記事

本日の名台詞

「戻ってこい、君のパンツが世界を救う」


タイトル:セクシャル・ハンター・ライオット1(小説:講談社ラノベ文庫)
作者  :つきじとしひこ:築地俊彦
絵師  :はましま薫夫
デザイン:?
編集  :?
キャラ :陸曜一 (55 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

異能バトルもの……一応は。
まあ異能の力の源は性欲なんですが。そんでもって、妙に真面目な口調で粛々と話が進むこの違和感!

それでは台詞解説。
つまりハンターの曜一にはパンツによってちからを取り戻す必要があると……ひどい話だ……。

セクシャル・ハンター・ライオット1

タイトル:セクシャル・ハンター・ライオット1(小説:講談社ラノベ文庫)
作者  :つきじとしひこ:築地俊彦
絵師  :はましま薫夫
デザイン:?
編集  :?

エロや下ネタとバカ小説というのは大変相性のいいものです。
ラノベでも、エロコメは括弧としたジャンルを築いているといっていいでしょう。が、それらの作品では変態要素全開、リビドーマックスパワーというのが定番です。

しかーし! 一応エロコメの部類ではあるんですが、それを大真面目に大上段の語り口でやってしまったのが本作です。
言ってることは変態の領域なのに、妙に淡々と語るのがなんだか新鮮だ!
なにせ特殊な(笑)作品なので読者は嫌でも限られるでしょうが、題材で引かなければおすすめです!

11/12/05 - の記事

本日の名台詞

「針塚君って、元気な人よりもとらえどころのない変わった人のほうがタイプなんですか?」
「恥ずかしながらまともにデートしたことがないんで、恋愛自体がミステリーなんです」


タイトル:エトランゼのすべて(小説:星海社)
作者  :もりたきせつ:森田季節
絵師  :庭
デザイン:?
編集  :?
キャラ :中道香澄&針塚圭介 (65 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

大学生活を描写する青春小説。
強くおすすめしてます。詳細は書影クリックで。

それでは台詞解説。
そんな飛び抜けた台詞ってわけではないんですが……妙に印象に残った台詞なので。普通の飲み会の席でこれを口に出しちゃう針塚君のキャラは実にいいですね。なお、作品の真価を発揮する台詞は後半に集中してるけれど、ネタバレ度がきつくてほぼ紹介出来ないのが悩みどころ(笑)。

それがるうるの支配魔術 Game3:ファミリアル・リドル

タイトル:それがるうるの支配魔術 Game3:ファミリアル・リドル(小説:スニーカー文庫)
作者  :つちやつかさ:土屋つかさ
絵師  :さくらねこ
デザイン:?
編集  :?

2巻の紹介時にも書きましたが、やはりこのシリーズは「魔術」の扱い方が明らかに他のラノベとは一線を画してますので、そこが特徴であり魅力です。


・魔術はあるが、派手なアクションが主体ではない
・魔術は、世界の<理>を一時的に書き換える

ここ重要! そんな万能な代物じゃないんですね。特に人間相手の魔術はいろいろ制限が多い。
・主人公だけが唯一、言葉によって魔術を破ることができる
これはまあ主人公特権というか、いわゆるその幻想をぶち殺すみたいな。

3巻は言乃がメイン。普段見るからに強い感じなので、こういう子が内面をさらけ出すとぐっと来るものが!

僕はやっぱり気づかない 3

タイトル:僕はやっぱり気づかない 3(小説:HJ文庫)
作者  :のぞうみこうた:望公太
絵師  :タカツキイチ
デザイン:?
編集  :?

ラノベのお約束の一つに鈍感主人公があります。
「いくらなんでも耳が遠すぎるわ!」とツッコミを入れたくなるほど偶然大事な一言を聞き逃し、恋愛感情には疎く、何らかの異能もたまたまで片付ける。しかしこれを逆手にとって、『主人公が何事にも気がつかない』のを設定レベルで組み込んでしまったのが本シリーズです。
これはまさに設定の勝利ですね。だから、普通のラノベであればヒロイン達が普通ならざる存在さすがに気がつくところでも、変わった性癖の女の子、で片付けられてしまうという……(笑)。

一応ストーリーは意味ありげにちょこっとだけ進んでますが、基本は短編集。ヒロインズのバカ話で大いに笑った!

11/12/04 - の記事

生徒会探偵キリカ1

タイトル:生徒会探偵キリカ1(小説:講談社ラノベ文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :ぽんかん(8)
デザイン:?
編集  :?

生徒会を軸とした学園青春模様としてはおもしろかったです。

杉井作品におなじみのタイプの主人公&ヒロインだったんで、一応割り引いて評価しようかなあとか思いつつ、結局はおもしろいものはおもしろいということでおすすめ。ただし(少なくとも1巻では)探偵らしきことはほとんどやってませんのでミステリを期待すると肩すかし食いますが。
会長のむちゃくちゃぶりが大好きです。おすすめ。

11/12/03 - の記事

彼女がフラグをおられたら 俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ

タイトル:彼女がフラグをおられたら 俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ(小説:講談社ラノベ文庫)
作者  :たけいとおか:竹井10日
絵師  :CUTEG
デザイン:?
編集  :?

お断り。
私は竹井10日作品とはとにかく相性が悪く、立て続けに挫折した結果作家名だけで回避するようになっていたので、手に取るのは数年ぶりです。さて、そんな前置きを頭にいれてもらった上での今回の新作紹介ですが……

つまらなくはなかった。という感じですね。
少なくとも公女、天然お嬢様、無敵のお姉ちゃんなどメインどころはきっちりキャラが立ってよく動いてました。
作品は明確にラブコメ寄りとは言い切れず、今後の展開次第で方向性が変わってくるかも。
いまいち紹介の歯切れが悪いのはどこに作品が向かいたいのか1巻時点ではまるで見えなかったため。
その辺を承知のうえであれば、キャラについてはおすすめできます。

魔法使いなら味噌を喰え! (講談社ラノベ文庫)

タイトル:魔法使いなら味噌を喰え! (講談社ラノベ文庫)(小説:講談社ラノベ文庫)
作者  :澄守彩
絵師  :シロウ
デザイン:?
編集  :?

第1回講談社ラノベ文庫新人賞<大賞>受賞作。

タイトルのインパクトが超強く、それだけで買わざるを得ない。
で、実際の内容ですがこれが意外にもちゃんとした魔法アクションでした。
軽く読めるんですが、それなりにちゃんとした設定があり「魔法」と「味噌」というわけのわからん組み合わせもなかなかひねってあっておもしろかったです。おすすめ。

11/12/01 - の記事

本日の名台詞

「何が『友達百人できるかな』だ。そんなに友達がいる人間がまともなわけがない。人のことを真剣に気遣っていたわってあげられる人が、百人も相手にできるわけないだろ! せいぜい、数人が関の山だ。人間は地球の裏側だろうと、近所のスーパーだろうと、いつだって異邦人(エトランゼ)なんだ! 人を傷つけないようにして、自分ばかりが傷つく、こんな僕らのほうがはるかに正しいんだ! カラオケ行ったり合コンしたり人生に不安も感じずに楽しんでいる連中がバグってるんだ! お前ら、全員敵だ!」


タイトル:エトランゼのすべて(小説:星海社)
作者  :もりたきせつ:森田季節
絵師  :庭
デザイン:?
編集  :?
キャラ :針塚圭介 (257 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

大学生活を描写する青春小説。
詳細については書影クリック。基本は「静」で、大事件などは起こりませんがささいな出来事を積み上げていくうちにやがて変化が……。おすすめ。

それでは台詞解説。
圭介も決して人間関係を作るのが上手くないですが、怒鳴っている相手は輪をかけてコミュニケーション不全だったりします。しかしまあ友達という言葉にいっそ怨念すら感じますね。

クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門

タイトル:クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門(小説:スニーカー文庫)
作者  :いしかわひろし:石川博品
絵師  :一真
デザイン:?
編集  :?

コアなラノベファンの間で評価の高かった耳刈りネルリシリーズの作者の新作が登場。

今度はぐっと一見さんにも読みやすくなり、それでいてスパッときれる言語センスは健在なラブコメです。
27世紀からやってきた謎の美少女・カマタリさんに、日本の未来を変えるためにとある少女を攻略せよ!との指令を受け、奮闘するお年頃なクズ少年・太一の明日は明るいか!?
コミカルなノリですが、実は一級の恋愛小説じゃないでしょうか! 赤枠オススメで。

2011年12月 の新刊情報

いよいよ講談社ラノベ文庫が創刊。
すんごい鉄板どころを揃えて来ましたねえ……ざっと作品紹介を見たけど、傾向的にも王道を意識してる? まあしばらく注視しましょう。
あとはノベライズが意外と台風の目かもしれません。おじゃ魔女どれみとかどういうことなの……

生徒会探偵キリカ1 杉井光
彼女がフラグをおられたら 俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ 竹井10日