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クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門

タイトル:クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門(小説:スニーカー文庫)
作者  :いしかわひろし:石川博品
絵師  :一真
デザイン:?
編集  :?

コアなラノベファンの間で評価の高かった耳刈りネルリシリーズの作者の新作が登場。

今度はぐっと一見さんにも読みやすくなり、それでいてスパッときれる言語センスは健在なラブコメです。
27世紀からやってきた謎の美少女・カマタリさんに、日本の未来を変えるためにとある少女を攻略せよ!との指令を受け、奮闘するお年頃なクズ少年・太一の明日は明るいか!?
コミカルなノリですが、実は一級の恋愛小説じゃないでしょうか! 赤枠オススメで。

学校にいても、休み時間は寝たフリをして過ごしているような存在感の薄い少年・中野太一。そんな彼がいつものように友人とつるんでいると、27世紀から来たという謎の美少女・カマタリさんがするっと友人のポジションに入れ替わり、未来の日本を救う為に蘇我野三姉妹攻略せよ!との指示が下る。
コミュニケーション能力に欠ける太一は、三姉妹と親密になろうとしては失敗するが、何度でも出会いからやり直す羽目に!

なるほど、フラグ回収に失敗して何度もやり直すゲームのごとし、ですね。
ここで重要なのは、何度もやり直しを重ねるうちに太一がちゃんと人間的に成長していること。人としてのレベルが上がってるので、そりゃ恋もだんだん進展もするよね!

恋愛からは一歩距離をおいたポジションにいるカマタリさんが実に味があっていいキャラ。
あとこれは説明じゃなくて、読んで見ないとわからないことですが、言語センスが光ってます。ちょっとした表現の数々がどれもすばらしい。すかした発言から、真面目モードに至るまでゆっくり読み進めたい作品です。これ続くのかな? 話としてはきれいに落ちてますが、続きも読みたいですね。


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