名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

くノ一見参!

タイトル:くノ一見参!(小説:MF文庫J)
作者  :さたけあきら:佐竹彬
絵師  :八重樫南
デザイン:?
編集  :?

忍術修行の一環で「女になって”くノ一の術”を身につけるために、山から下りてきた少女が、ちょっとした台風の目に。
帯にでっかく「わたしを女にしてください」とあるので、てっきりちょいとえっちなラブコメかと思ったら、これが意外にも読後感のよいボーイミーツガールでした。

高校に通うために叔母の家で暮らすことになった少年・晴信。
暮らしはじめて早々、叔母の家を探る怪しい少女を見つけて、晴信が問いただすと、千代と名乗る彼女は”くノ一の術”を身につけるため叔母の家でしばらくやっかいになるのとのこと。
千代は山でずっと暮らしていたため社会生活の常識を知らず、異様に警戒心が強くていろいろ騒動起こしまくり、とまあそんな感じの話。

叔母の家には従姉で年上の梢子がいるんですが、この手の話では珍しく、晴信にいろいろちょっかいを出すもののアドバイザー的な立場に留まり、恋愛方面には絡んでこなかったですねえ。

社会常識を知らず、「女になる」ことも知らず、また感情を表に出さない忍術少女・千代が、周りと関わっていく中でどのように変わっていくかを微笑ましく見守りましょう。
”くノ一の術”の落としどころが上手かった!


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