名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

モノケロスの魔杖は穿つ

タイトル:モノケロスの魔杖は穿つ(小説:MF文庫J)
作者  :いとこうへい:伊都工平
絵師  :巳島
デザイン:?
編集  :?

素晴らしい! なんて趣味的な!
「第61魔法分隊」「バシレイス」という単語に反応できる方は、何も考えず買いに走りましょう。

独特の設定とか大好きな方にはこれ以上のごちそうはありませんよ? 以下、あらすじに書かれてる程度のことしか触れませんが一応発売日前なのでネタバレ対策。

いきなりプロローグで東京消失。既にこの数頁でものすごく独特な感覚が漂ってます。
主人公の少年は、以前からずっと「新しい月」と少女から呼ばれ、16歳の誕生日に迎えに来るという夢を見続けているのですがそれは果たして?
ジャンルはファンタジーということですが、魔法の設定とか突っ走ってます。戦闘シーンの合間に挟まれる軽口や日常でのやりとり、すべてが非常に個性的でもうニヤニヤしっぱなしです。人によっては少し読みにくさを感じるかもしれませんが、これは慣れの問題かな。万人に向くとは到底思いませんが、それでも個人的には超おすすめです。


この作品の名台詞

「時間がないので二つだけ分かってください。ひとつ、あなたが出ていくというのは、あなたが殺されにいくということだ。いざとなったらお願いします。ふたつ、あなたは『私の実力』を知っている。だったらまずは、やらせてみてはどうですか?」

→解説


「ギーメル・ワウ・サーメク・トゥ! 王国は成立した。我々はこの地上に、新たな国の始動を宣言する!」

→解説


「何で――
何で勝手にケンカして負けるの!」
「いや、だって俺、別に強くないし。暴力苦手だし。これからも強くならないと思うし」
「当たり前でしょう。想像がつきませんよ!? ヒロさんは馬鹿なことは憶えなくていいんです」
「分かってるよ。ただそれでもケンカしに行かなきゃならない時があるなら、行って負けてくるしかないじゃん」

→解説


「未熟者め! 己の内で結論の出ていることを、他の者に確かめるな!! 今までの修行はただの剣術修行ではない――戦う術は、すでに授けた!」
「はい」
「為すべきは己で考えよ。成すべきはただ、己の友を護ること」
「はい!」
「騎士はそれ以上であってはならない!」
「騎士は決して、それ以下であってはならない!!」

→解説


「――ボクは今宵この星空に呼ばれた。夜の世界には正義が足りないッ!」

→解説


「ま、まあこういうのは……そう、思春期だからね。みんな。仕方ないんだよ」
「思春期じゃしょうがないね」

→解説


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