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異能バトルは日常系のなかで

タイトル:異能バトルは日常系のなかで(小説:GA文庫)
作者  :のぞうみこうた:望公太
絵師  :029
デザイン:?
編集  :?

タイトルに偽りなし。厨二病全開な異能設定であえて日常系をやろうという話。
非常におもしろいんですよこれが!黒枠オススメします!

厨二病的な設定はよく目にしますが、例えば……誰もが一度くらいはふと思う『あの無駄に凝った二つ名とか技名って誰が考えたんだ?』といった当然の疑問、その辺をコミカルに描写してます。
まあなんといっても無駄に強力な異能を、日常の便利道具くらいにしか活用してないのが見どころ。
「おれと一乃のゲーム同好会活動日誌」とコンセプトは似てますね。あっちに比べるとコメディ寄りで、逆にラブはやや抑えめになってますが。

主人公を含めた文芸部のメンバー5人は、実は全員異能持ち。半年前の謎の現象に遭ってから、しゃれにならない強大な力を手に入れた……のだが、その後世界の危機に直面することも、謎の敵が現れることもなく、ごく普通に学園生活を送れている。
しかし元々厨二病心に溢れた主人公のこと、こんな力が目覚めたらはしゃぐしかない!

かくて主人公は、他の文芸部メンバーに何度そっけなくあしらわれても懲りず、今日も異能で楽しむのであった……。

高スペックの無駄遣いも楽しいんですが、文芸部の各メンバーのキャラがしっかり立ってるのも大きいですね。
いつも主人公の厨二病をバカにしつつ、しかし裏では……で、しっかり主人公のトークについていける灯代、空気を読まないマイペースぽわぽわ幼馴染、かわいいけど無邪気に心をえぐる幼女、辛辣な先輩。
とくにツンデレな灯代がすぐ自爆するところはニヤニヤが止まりませんね!

これは続きがぜひ読みたいです。


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from お亀納豆のライトノベルまっしぐら on 火曜, 2012/07/10 - 21:04

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