テンプテーション・クラウン 2
作者 :ゆきのしずか:雪野静
絵師 :ゆーげん
デザイン:?
編集 :?
つい先日読んだ1巻では、うまいことハーレムものの設定を作ったな&なかなか構成が良いな、と思っておすすめにしてましたが……
2巻読んで評価が跳ね上がりました。赤枠おすすめで。
物理的な力は皆無で、ただ警戒されずに強力な選定者に作用する”魅惑”の力、とこういう設定はハーレムものが非常に作りやすいと言えます。
でもこのシリーズ、なあなあのハーレムものに逃げない作りが随所にあって、すごく好感が持てるのですね。
・主人公には既に好きな人がいる。
アプローチはろくにかけれていませんが、それを理由に告白自体ははっきり断るなど軟弱なようでいて芯の通った性格です。
・ヒロインもちゃんと好きということを表明している
雰囲気で察しろよ!で終わりではなく、きちんと言葉にしてます。
・主人公が魅惑を利用しないこと
ここについては2巻をとくと見よ!ってことで。ちょっとびっくりしました。
期せずして得た、特別な選定者のみに作用する魅惑の力によって、強大な選定者の証である「王冠」の名を冠する三人の美少女を虜にして、なしくずしに共同生活をはじめたアキト。
そんな中、事件が起こる。ルヴィの「英雄」の力が失われてしまった!?
アキトいいですねー。流されているようでいて、弱いのにがんばってる。これがあるから、ルヴィとかの行動も映えてきます。
あーあと、ラースのいろんな行動が正しく真っ黒けで実に好感が持てます(笑) なにせ混沌だしねえ。
この作品の名台詞
「わたしは、あなたを応援してるんです」
「は?」
「だって、嫉妬したいじゃないですか? 恋という感情の醍醐味でしょう? 殺したいくらいに嫉妬させてくださいね」
「――怯むな、背筋を伸ばせ。私は”英雄”を背負っているんだ。背負ってきたんだ。こんなものに敗北することなんて許されない」
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