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二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない

タイトル:二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない(小説:スーパーダッシュ文庫)
作者  :あさだまさやす:朝田雅康
絵師  :庭
デザイン:?
編集  :?

なによりも二年四組の面々の通り名から氏名を判明させるパズルが超楽しい!

パズル小説であり、青春小説であり、群像劇でもあります。
パズルで無理にがんばらず普通に読み進めても、徐々に名前は判明していくようになっていて充分楽しめるのでそこはご安心ください。
いろんな要素が詰まっていて、パズルの楽しさと委員長無双(笑)も加味して赤枠おすすめで!

私立伯東高校の掃き溜め、二年四組。問題児ばかりを集め曲者揃いのこのクラスを統率する委員長の鶴の一声により、交換日記がはじまる。交換日記ではクラスでの通り名が専ら使われ、日替わりで各クラスメイトによる主観で物語が綴られていく。

この交換日記が、基本的には通り名が使われてるので名前が不明です。名前がふいに出ても通り名とイコールかどうかなかなかわからないようになっています。物語終盤まで読み進めれば、ほぼ自動的にわかるようになってますが、これ日記に出てくるいろんな情報を統合すると、物語中盤までにどの通り名が誰なのか特定できるようになってます。これがやってみるとすごい楽しいんですよ!
時間さえとれれば、この作品に関しては物語を読み進めるのを急がず名前の特定を優先しながら読んでみてください。これは一度目に読む時じゃないと意味がないので、やるなら最初に!

あとは、日記に出てくる「これ何の役に立つの?」的な細かい情報がさりげに伏線として機能していて、好きに語られていた日記の出来事が思わぬ形で繋がったりします。日記形式だけに多人数視点から物語が語られるため青春群像劇としてもいい出来なのです。

委員長をはじめ、属性で語られるキャラも魅力いっぱい。まじ委員長強すぎ。うーん、続編がかけるかどうかとなると名前当てという特殊な性質も絡む作品だけに微妙なところもありますが、とにかくこの人の書く作品なら次も必ず買います!


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