名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

さよならピアノソナタencore pieces

タイトル:さよならピアノソナタencore pieces(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :うえだりょう:植田亮
デザイン:?
編集  :?

恋と音楽と革命の物語。
その外伝というか、この物語の場合はアンコールというのが一番ふさわしいでしょうか。
4巻よりも後の物語と、響子がまだ中学生だった頃のエピソードなどが収められてます。
少なくともここ数年読んできた恋愛ストーリーの中では最大のお気に入りです。
洋楽もクラシックもアウト、楽譜読むなんて無理無理!という人間でも、どこかから音楽が流れてくるかのように楽しめる優しく切ない物語でした。

うかつに触れるとネタバレになりそうですがとりあえず……
表紙のウェディングドレス姿の真冬を拝めただけでもうなにもかも満足です!

それでは以下はネタバレありの雑感を。
既に読んだ人以外は見たらめーですよー?

はい、大丈夫ですかー?
ネタバレしちゃいますよ?

それでは。

まずは、ナオのプロポーズ話から。
いやあ、まだ多少は素直でない部分も残ってるけど、もう完全に真冬はデレ期ですね。
真冬より遙かに家庭的なスキルの高いナオを相手に、掃除にも料理にも手を出す隙がないのを残念がる真冬がかわいくて仕方がない。
あと、やっぱりナオは哲朗の血縁ですね。あの、絶望的なまでの鈍さと来たら!
しかし、千晶はともかく響子先輩はマジで、結婚した後でもナオを想い続けていそうな雰囲気が……さすがは恋と革命に生きる女。

ユーリの恋心にああいう落としどころを用意していたとはびっくりでした。
なるほどね……両刀ではなかったわけだ(爆)

響子先輩の過去のエピソードは納得です。
もとからああいう性格だったのが、きっとさらに加速されたんじゃないかな……。

新キャラの橘花のエピソードはよかったですね。
ああやって、外の視点からフェケテリコをみる目があったことで、ほんとうの意味でナオの真価を知ることができました。
まあ、これ読んだ後で響子先輩のエピソード見ると印象がまた変わってくるわけですが……。

ああ、できうるものならこれのドラマCDを聞いてみたいものです(演奏という要素が入ってくるんで難しいとは思うけど……)
某所で、あがっているアレでも聞いて本編で使われている音楽くらい聴いてみようかな。


この作品の名台詞

「ええと。いいの? ナオが相手で。人生一回しかないよ?」
『……何回あっても。……直巳がいい』

→解説


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