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鬼器戦記

タイトル:鬼器戦記(小説:ガガガ文庫)
作者  :わたなべせんしゅう:渡辺仙州
絵師  :Ryp
デザイン:?
編集  :?

人知れず、天帝機構という組織から命令を受け、人類のため報われない戦いを続ける少年の物語。伝奇ものです。
基本路線はシリアス。「割と淡々と話が進んでいく感じだなあ……」とか、「主人公、とことんかわいげがないな」とか「なんか共感しにくいなあ」とか想いながら読んでいたんですが、終盤に来てああこれは読み方がそもそも間違っていた!と気がつきました。
これはツンデレです! ただし主人公の少年が。

大好きだった姉を亡くした後で、外部から別の人間が姉としてやって来るも、それを受け入れられずかわいげのない態度をとり続けるんですがやがて……という話の筋自体、どうみてもツンデレです。
実際、そういう見方で物語を読むと、終盤の展開は実にいいですね。
戦闘シーンは、正直に申し上げて特に燃えたりする部分がなかったのですが、十分おつりが来ました。
「べ、別にお姉さんのことなんかなんとも思ってないんだから!」というノリでお読みいただくと、この物語の魅力が120%増しになるんじゃないかと思います。


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