名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

ロンリー・コンバット!

タイトル:ロンリー・コンバット!(小説:角川書店)
作者  :ひなたまさみち:日向まさみち
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

タイトルがこれで、表紙絵がこれなんでまあ内容はおおよそ想像がつくとは思いますが……

かなり洒落にならん物語です。犯罪行為はないけれど、あまりの痛々しさにもう見てられない。特に真性の人が読むとショックで倒れるかも。

このサイトで取り上げてはいますが、内容的にはラノベじゃないです。異能もコメディもありません。それだけに本書で扱われるロリコンも笑って済ませられるギャグネタではなく、もっとずっと重いものです。
ゆえに心して読んでください。ただ、痛々しくはあるけれど読む価値はあります。

なお、作者名に聞き覚えがあるような?と思ったアナタ、正解です。作者は「本格推理委員会」でデビューしています。かなりその人生には紆余曲折があったようですが、再びこの世界に戻ってきました。

合法的に女子生徒を眺めるために塾講師になって8年目を迎える伏見イナリ。決して手などは出さないために警察のごやっかいになることはないが、公言できないロリコンという病を患う26歳。
そんな彼が持つアニメ漫画などの趣味が通じた教え子・九重都へ、いろんな事情が重なって家庭教師をすることに。
嬉しくないはずはないが、必死に自分を殺そうとしたものの、やがてはっきりと都に「女性」を意識してしまい……。

現役中学生と26歳のラブ。
ラノベの世界でもセーフとは言い難いですが、もうこの話の中じゃ完全にアウトです。当然ですが、何事もなく二人の恋が深まっていく、なんてファンタジーはありません。うおお、なんという重い描写……。結末まで読むと頭抱えたくなってきたよ!

しかしマジ重いです。
塾講師に関わる描写は明らかに自分の職歴が大きく参考になっているのがわかるだけに、「これ全部お話? それとも作者の願望?」とか思っちゃうわけですが、怖いから考えるのはやめます。と、いうぐらいには情念が感じられる物語。


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