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龍盤七朝 ケルベロス 壱

タイトル:龍盤七朝 ケルベロス 壱(小説:メディアワークス文庫)
作者  :ふるはしひでゆき:古橋秀之
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

下手な紹介よりも作中の一文が、よほど的確なので使わせて貰うことにします。

これは、一匹の怪物の物語。
三首四眼五臂六脚の、怪物を殺す怪物だ。

中華風伝奇小説、といったところでしょうか。
さすがは古橋秀之。一旦書いてくれさえすれば圧倒的な文章力で魅せる魅せる!
燃えます。無茶苦茶燃えます!

ラガンという完全に人間離れした怪物によって七国が支配されていた時代。
ラガンに対抗するための軍に加わっていた兵士の一人に廉把と呼ばれる軽薄な口先男がいた。
天下をとろうと口にするこの廉把を信ずるものは当初誰もいなかったが、意外な覚悟と本気を見せられ4人の仲間を引き込みラガンに対する廉把。
しかし、全く相手にもされずに完膚無きまでに敗北し、以降8年の時が流れる。

そして廉把は、突くべき鐘を持たないにもかかわらず鐘を突く男・浪无と、亡国の皇姫を自称する子供・蘭珈と出会う。
当初全く噛み合わない三人だったが、それこそが運命の出会い。やがて宿敵・ラガンを倒すべく動いていくことになるのだ。

これをボーイミーツガールとはさすがに呼べないでしょうが、廉把と蘭珈の最悪な出会い、会う度に変わっていく印象、そして何よりも変わっていく蘭珈に胸躍らない読者などいない!……はず。
ラガンの人間やめちゃったぶりはそうとうとんでもないですが、この物語の中ではむしろ強大な敵として正しい在り方でしょう。しかしこんな怪物にどうやって勝つんだ!?

戦いの描写が半端ないです。心理描写も半端ないです。とにかくなにもかもが極上なのです。

ああ、とにかく続きが一刻も早く出ますように。そして「完結」しますように!


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from monumenta librorum on 金曜, 2010/01/01 - 17:36

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