名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

シュガーダーク 埋められた闇と少女

タイトル:シュガーダーク 埋められた闇と少女(小説:スニーカー文庫)
作者  :あらいえんじ:新井円侍
絵師  :mebae
デザイン:?
編集  :?

第14回スニーカー大賞大賞受賞作。
ラノベではおそらく初となる受賞記者会見まで行うなど力の入れぶりが伝わってきましたが果たして……

結論から言うと、確かに大賞を取るだけのことはある、非常にすばらしいボーイミーツガールでした!
全力で赤枠おすすめ。

明確な「ひとつの世界」を感じさせる独自の雰囲気、落ち着いた文章、プロローグという性格もあるかもしれませんが、メインが萌えでもアクションでもなく、墓穴掘りなんだぜ!?

えん罪で逮捕され、囚人5722号となった少年・ムオルは、人里離れた陰気な共同墓地に送られる。彼の仕事は日がな一日墓穴を掘ること。
そんなある日の夜、ムオルは墓守りの少女・メリアと出会う。はじめはここから脱走するために利用するつもりで近づいたはずが、次第にメリアの静謐な人柄に惹かれていくムオル。
だが、この共同墓地、そしてメリアには重大な秘密が隠されていて、やがてムオルもその秘密に直面することになる。

なにしろ舞台が共同墓地なだけに、作品がまとう雰囲気は非常に独特。ホラーではないですが、軽いノリのキャラ小説とは一線を画しています。
ムオルは、読み書きはかろうじてできるだけで特に学もなく、一兵士としてずっと塹壕掘りをしていた過去を持っています。いわゆる無敵のヒーローとは縁遠い存在。そんな彼がメリアに触れることでどう変わっていくのか?
とにかく、ラブコメの読み過ぎで汚れてしまった私の心には(笑)、ムオルとメリアの過ごす一時は、ものすごく初々しいながら輝いて見えました。露骨な萌えは皆無なのに、もうね胸にきゅんきゅん来ました。

ストーリーについてはもういちいち触れるのが野暮だと思うんで、実際に読んで各自きゅんきゅんしてください。
あー、もっかい読み返そうかな……。


この作品の名台詞

「……友達になってくれ」
「……えっ?」
「だってこないだ断っただろ、お前。
別に一回フラれたら、二回目を言うのも駄目って法はないはずだぜ」

→解説


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from 繧オ繧、縺ィ縺ッ縺 on 日曜, 2009/12/13 - 20:08

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