名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

紫色のクオリア

タイトル:紫色のクオリア(小説:電撃文庫)
作者  :うえおひさみつ:うえお久光
絵師  :つなしましろう:綱島志朗
デザイン:?
編集  :?

なんじゃこりゃあああああああああああ!!>褒め言葉です

人間がロボットに見えるという少女をヒロインにした、『少し不思議な日常系ストーリー』……そんな風に思った時期が私にもありました。
すっかり騙されましたよ!

サプライズを希望する方は、以下ちょっと内容に踏み込んだ紹介をするのでただちにストップして、現物を買いに走りましょう。黒枠おすすめです。実は赤枠おすすめにすべきかも、とずーっと迷ってるくらい。とにかくちょっとでいいから内容教えろ? 了解。

では、内容に少し触れますよ?

人間がみんなロボットに見えるという少女・鞠井ゆかり。そんな彼女と割に劇的な出会いをして親友となった男まさりの少女・波濤学。
そんな二人による不思議系日常ストーリーと思わせておいて……

は? なんで唐突に『死』なんて単語がこんなのんびりした物語から出てくるの? と意表をつかれたのを皮切りに、あれよあれよという間に平行世界とタイムリープネタが飛び出し、あっけにとられているとさらに物語にはブーストがかかります。実体はかなりSF強度高めです。

いやはや序盤でこの展開予想できたら神ですよ神!
ただ単に斜め上にひねってあるというわけではなくて見事に着地点を計算して作られたよい物語でした。堪能させていただきました!


この作品の名台詞

「――あきらめる『あたし』は必要ない。だからあなたは、消えて」

→解説


「――あのね、ガクちゃん。
あたしに必要なのは、あたしの願いをかなえてくれる、神さまみたいな存在じゃない。
あたしが欲しいのは、あたしと一緒に願ってくれる、お友だち――」
「――だからあたしたち、もう一度、出会おう?」

→解説


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from monumenta librorum on 日曜, 2010/09/19 - 13:56

人間がロボットに見えるという少女の親友の少女が主人公の話。冒頭からはある意味、想像も付かないようなスケールの大きいSFになっている。ある種のタイムトラベルというよりは並行...

from お亀納豆のライトノベルまっしぐら on 水曜, 2009/10/21 - 11:02

著:うえお 久光 イラスト:綱島 志朗
「すごいガクちゃん!もう少しで高機動モードになれるよ」
「ホントゆかり、あたし今換装してる!?」
約三ヶ月一週間半の積み。電撃文庫MAGAZINE...