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タイム・スコップ!

タイトル:タイム・スコップ!(小説:一迅社文庫)
作者  :すがぬませいや:菅沼誠也
絵師  :玉岡かがり
デザイン:?
編集  :?

特に期待せず読み始めたら、まさかの良作でした。

スコップを使ってタイムトラベルする少女・「ガテン系タイムトラベラー」という変な属性。
いきなりプロローグで、主人公の少女がタイムトラベルから出た場所が悪く、某チョビ髭の独裁者を転落死させて盛大に歴史改変が起こってしまうという衝撃のスタート。
いやはやなんでも読んでみるもんですね。こういうのを紹介できてこそ、うちの存在意義もいくらかはあるというものです。

なんせプロローグからして、歴史上の超ビックネームを殺しちゃうという出だしなんで、当然ながらその後の展開もそれ相応。
歴史を元に戻す手段も、なかなかに強引です(笑)
あとは、まあ本編を読んでのお楽しみですが、単なるギャグで終わるかな?と思ったら、意外にも相当なシリアス展開になったりして、読み終わってみれば「おもしろかった!」と心から言える話になってました。
時間ものとしては、そこまで緻密な設定になっているわけではないですが、物語の組み立て方がうまかったですね。

続編が読みたいかと言われると微妙ですが(すっきり1巻で終わった方が綺麗だと思う)、この作者の次の作品はまた読ませてもらいます。


この作品の名台詞

「昨日まで、君は僕の、誰よりも大事な人だったけど――」
「――今日の僕にとって大事な人は、ひとりしかいない」

→解説


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