名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

MA棋してる!(1)

タイトル:MA棋してる!(1)(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :みうらりょう:三浦良
絵師  :ぽぽるちゃ
デザイン:?
編集  :?

将棋……魔法、だと!?

あらすじに「将棋魔法」というあまりにもわけのわからない単語が出てきたため最優先で読了しました。
基本的には正統派魔法少女ものの作りになってます。ただし、将棋という謎の要素が入ってること以外は。
で、実際の内容がこれまた実に将棋らしいといいますか、早い話が目先のめまぐるしいアクション要素はちょっと控え目ですが、その代わり相手をじわりじわりと追いつける緊迫感に溢れてます。
バカ小説ではなく、ちゃんとした?魔法少女ものとしておすすめ!

将棋のルールは知っていた方がもちろんより楽しめますが、私みたいな「かろうじて指せるだけ」の人間にも充分楽しめました。
「穴熊」がどうの、とか棋譜がどうのとかほんとに将棋だよこれ……。
それでいて、基本的にはごく普通の少女が喋る変な生き物に出会い、その子は実はすごい魔法の才能を秘めていて、ほんのちょっとのアドバイスだけで魔法を使えるようになり……という魔法少女もののお約束はそのまま。ライバルっぽい存在が出てくるところもそのままです。
ついでに言うとライバル魔法少女はプログラム言語のC++ 魔法を使います(もはや読まないと想像すら難しいだろうなあ……)
戦いも将棋魔法などとぶちあげるくらいなので、頭脳戦としての性格が大きくなってます。
いやはや……すごい組み合わせですよしかし。

文章力など実力にはなんの不安もないので、後はシリーズとしてちゃんとお話が続きますように。
どう考えても中心読者層の傾向からは外れた作品なのでそれだけが心配です(汗

なお、あちこちこの作品に関する感想を巡っていて、将棋に詳しいと思われる方の感想を発見したのでリンクしておきます。
リンクしておいてなんですが、後半部分はそれこそ魔法の呪文のごとしでなんの事やらさっぱり(汗
三軒茶屋別館 プチ書評『MA棋してる!1』


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