名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

SAS3

タイトル:SAS3(小説:HJ文庫)
作者  :とりいひろし:鳥居羊
絵師  :まったくモー助
デザイン:?
編集  :?

先月の作品だけど、ようやく読み終わりました(汗

外交官の双子の兄妹として育てられてきた二人に、実はリヴォニア王家の血統が流れていて複雑怪奇な後継者問題に巻き込まれ、二人を護衛するために特殊訓練を積んで、非常に高い戦闘技能を持った三人の少女達が護衛に当たることに。
護衛少女達とのボーイミーツガールでもあり、アクションでもあり。
このシリーズは、巻が進むにつれて評価が右肩あがりです。おすすめ。

そもそもが、複雑怪奇な後継者問題を描いてはいるものの、魔法だの超能力だのといったかけ離れた力は登場しません。
また、武器もがんばれば入手可能、というレベルの控え目設定。
よって荒唐無稽な派手さとは無縁。
それどころか、ラブ方面の描写でも男女比1:4だからさぞ好き放題かと思いきや、視線一つ合うか合わないかでときめきを覚える、そんなレベルの純情を非常に丁寧に書いています。

今どき、キスひとつの前フリでもここまで丁寧に段階を書いた作品は希少価値もの。丁寧な心情描写が読みたければぜひ。

あと、本編のリヴォニア後継者絡みの問題ですが、ネタバレと直結するんで詳しくは書けないけれどこれがもう巻を追う事にややこしい内情が明らかになって、それどころかハッピーエンドで終わるための落しどころが見えなくなってきました。
双子の妹と、護衛少女、やはりどちらかの恋が傷つく形でないと終わりそうにないですね……


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