名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「あれは弱く、高潔な男だ。灰色狼はそれをして、慕う」
「……本人に言った?」
「い、言うものか!!」


タイトル:GOSICK (6)(小説:富士見ミステリー文庫)
作者  :さくらばかずき:桜庭一樹
絵師  :武田日向
デザイン:?
編集  :?
キャラ :ヴィクトリカ・ド・ブロワ&ギデオン (219 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

気まぐれに「知恵の泉」を再構成してみせることで、どんな難事件でも戯れに解決してしまう頭脳を持ちながらも、半ばかごの鳥のように学校の図書室から自由に外に出ることのできない少女・ヴィクトリカと、東洋からやってきたまっすぐな気性の少年・久城。この二人の微笑ましい日常&非日常を描く、ミステリと恋愛模様です。
とにかく二人の距離感とか普段のやりとりが実に微笑ましく、応援したくなるのです。
そして普段は割と言いたい放題言われている久城ですが、ヴィクトリカが唯一心から信頼を寄せている相手であることも……。

さて、この巻では列車内で起きた事件を解決するミステリという構成になっていますが、また久城に対する気持ちを(本人の前ではないですが)ヴィクトリカが表明しているという意味で重要かも。台詞では本の一部分を載せただけですが、実際はかなりしっかりと語られてます。ちなみにここで言う高潔さというのは”正しい弱さ”のこと。それでも判らない場合は本編をよーく読むべし。