名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「いかん。もうこんな時間だ。急がねば遅れるぞ」
「え? 遅れるって、何に?」
「部活だ。わたしたちは帰宅部なのだろうが。急いで帰らねば部活動に支障をきたす」
「え……うん、まあ、それはそうだけど……あ。まさか、急がないといけない理由って、それだったの?」
「他にないであろうが」
「……いや、でも」
「たとえそれが些事なことなのだとしても。
入部したからにはわたしは活動を全うするつもりだ。急げ、巽。猫子。帰るぞ」


タイトル:ボクのセカイをまもるヒトex(小説:電撃文庫)
作者  :たにがわながる:谷川流
絵師  :織澤あきふみ
デザイン:?
編集  :?
キャラ :津門綾羽紬(綾羽)&朝凪巽 (186 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ストーリーとしては、あるひ突然現われた異世界人の美少女と幼女に護衛されることになってしまった(今のところは)全くの普通人である高校生・巽の非日常な日常を描いたコメディです。
なんというか地の文が非常に特徴的で、なんかこう全身全霊好き勝手してる空気が漂ってくるのがいい感じです。真剣にストーリーを追おうなどと肩肘張らずに読むと、かなりいい感じ。無駄に挿絵がエロかったりもします。この斜めッぷりがよいのです。

それでは台詞解説。
ほんとっにどうでもいい台詞と言えばその通りなんですが、もともとそういう珍妙軽薄なやりとりが持ち味ですから作品の雰囲気の一端はこれで感じてもらえると思います。
「帰宅部」について盛大な勘違いをした綾羽が、部活動をちゃんとやるために急いで帰宅しようとしてます。このなんとも言えない雰囲気がぐー。