名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

わたしは体育館のフロアではなく、ステージの方に用があった。
体育館の舞台を使って活動している部。それは演劇部だ。わたしが入部を希望するのはまさにその演劇部だった。
わたしは体育館の前から動けないでいた。たくさんの人間が横切るので、邪魔にならないように、廊下の隅に寄る。もう目の前に目的地があるじゃないか。数歩進めばゴールだ、。それなのに、足は動かない。
ここにきて勇気が揺らいでいる。
二年生のくせに今更入部なんておかしいと思われないかな。
演劇なんて少しも知らないくせに、突然入部したいと言ったら怪しまれないだろうか。そんな思考が頭の上をぐるぐると回り、私を困らせる。
目指す場所はすぐそこにある。ちょっと進んで、入部したい、と一言伝えればすむことだ。たったそれだけ。幼稚園児だってできる。たったそれだけ。自立二足歩行ロボットだってできる。たったそれだけ……。
大きく息を吸い、深くそれを吐き出す。
よし。わたしはできる子だ!


タイトル:ネクラ少女は黒魔法で恋をする (2)(小説:MF文庫J)
作者  :くまがいまさと:熊谷雅人
絵師  :えれっと
デザイン:?
編集  :?
キャラ :空口真帆 (18 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

おすすめ作品なのですが、時間の都合により例によって画像クリックで作品紹介はみてください(汗

部活に入ろうとなけなしの勇気をふりしぼって行動する真帆。その雰囲気がよく出てます。