名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

過去ログ

07/02/11 - の記事

なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。

タイトル:なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。(小説:電撃文庫)
作者  :きどひでと:樹戸英斗
絵師  :ほんだありま
デザイン:?
編集  :?

たぶん、世の電撃新人ハンターはまずまっさきに大賞の「ミミズクと夜の王」を読んでいるんでしょうが、私にとって真っ先に読むべきはこれ以外ありえない!とついさっき読了。
私含めてバカ小説だと思ってた人は、その認識を改めましょう。
これ以上ないくらいに、真っ当ですばらしい青春小説でした。

できれば以下の紹介文など読まず、まずは読んでみてください。掛け値無しにいい話だったなあ……

07/02/10 - の記事

本日の名台詞

「ひどいよ」


タイトル:連射王 (上 )(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :岩田蓮 (266 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

商業レベルでは唯一無二、そして今後も出ることはないであろう。シューティングゲームに本気になろうとする少年の静かな、しかし熱いゲー根小説。
詳細な紹介は表紙画像クリックでどーぞ。

さて、本日の台詞はあえて恋愛方面から拾ってみました。
紹介しておいてなんですが、単体でみるとものすごく気になるもののさっぱり意味が分かりません。しかし、状況を説明してしまうと今度はネタバレ度が高い。というわけで、一応ぼかしますがネタバレは嫌!って人は以下は読まない方がいいと思います。

学校の階段4

タイトル:学校の階段4(小説:ファミ通文庫)
作者  :かいまたかあき:櫂末高彰
絵師  :あまふくあまね:甘福あまね
デザイン:?
編集  :?

既にかなり知名度はあがっている作品ですが、うちのスタイルは未読者向けに一からなるべくネタバレなしで紹介するものですので、しばしのお付き合いを。

「学校の廊下や階段で走ってはいけません」とは、社会の常識ですが、しかしそういう決められたルールをぶち破り、階段を突っ走り、さらには競走してみたい!!と思ったことがある人は少なくないでしょう。
これは、そんな学校の階段を駆け抜ける速さを競う部活「階段部」を作ってしまった高校生達の青春ストーリーです。
再度言います。ただのギャグとか一発ネタではなく、ちゃんとしたスポ根であり青春ストーリーになっているのです。ただのイロモノだと思っていた方は脳内情報を修正してくださいね?
こはや4巻まで来ると、普通にこんな部活動があってもいいんじゃないかと思えるようになってきました。実写映画になるそうなので、その出来が非常に楽しみ! 愛知近郊で上映されるなら絶対に見に行こうそうしよう。というわけで相変わらず4巻の説明を全くしてませんが、この間の主役は階段部一の頭脳派・三枝です。以上説明終わり。

死神とチョコレート・パフェ 3

タイトル:死神とチョコレート・パフェ 3(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :かおうじんや:花凰神也
絵師  :夜野みるら
デザイン:?
編集  :?

死ぬはずなのに死ななかった「ソウル・イレギュラー」としての生を見逃してもらう代償に死神稼業を引き受けることになった少年と少女のラブコメ。
スタンダードな作りですが、とにかく読みやすいです。

07/02/09 - の記事

本日の名台詞

「コー君は、こう思いませんか?」
「自分の本気は、一体どこまで行けるものなのだろうかと」


タイトル:連射王 (上 )(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :竹さん (295 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

今まで何に対しても本気になれなかった主人公が、シューティングゲームに目覚め「自分は本気になれる人間なのか」を模索していくという青春小説にして、シューティングゲームへの愛が溢れた作品です。愛です愛。

それでは台詞解説。まあ見たままですね。実際に使われているシーンでは、ワンコインクリアを果たしたらそこでおしまいなのか?ってな話になってます。
ちなみにあえて明日は同じ連射王から恋愛要素の台詞を取り上げる予定。

連射王 (下)

タイトル:連射王 (下)(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

スポ根小説ならぬ、シューティングゲームに対する静かな闘志を描いた……そうゲー根小説とでも言うべきもの。
シューターなら読め。そして、シューターでなくともSTGに対する興味を刺激されると思われる作品です。
炎のように激しい熱血さとはまた違う、静かに、しかし確実に燃え続ける魂の記録。
「なぜシューターが家庭用でなくてアーケードゲームにこだわるのか?」とか「ゲーム如きに真剣になってるのはなんで?」とかが少しわかるかもしれません。
ゲームという枠にとどまらず、自分は何かに対して本気になれるのか?というれっきとした青春小説です。恋愛要素も入ってますし。題材が題材なだけにどうがんばっても人を選ぶことは避けられないでしょうが、癖の強さという点では、「終わりのクロニクル」よりもむしろ読みやすいのではないかと思います。
ハードカバーだけに投資金額もバカにはなりませんが、それだけの価値はあります。以下に紹介。

2007年2月 の新刊情報 電撃文庫

新人作品がどばーっと出ます。どばーっと。
なお、今月妙にbk1出荷が遅かったのは先月の超フライングのペナルティ説が浮上してますが……真相やいかに(笑)。

ミミズクと夜の王《第13回電撃小説大賞<大賞>》 紅玉イヅキ
世界平和は一家団欒のあとに《第13回電撃小説大賞<金賞>》 橋本和也 扉の外《[第13回電撃小説大賞<金賞>》 土橋真二郎
なつき☆フルスイング! ケツバット女、笑う夏希。《[第13回電撃小説大賞<銀賞>》 樹戸英斗

07/02/08 - の記事

本日の名台詞

「おかしい。まちがってる!」
「だったら何だ! 教えろよ、あたしたちに何が変えられる?」
「かえられるか……わからない。けど……わたしたちなら……きっと飛べるわ!」
「飛ぶ……?」
「そうよ、飛んで、べつのくにへいくの」
「別の国……寝惚けてんのか。ここも愛せないやつが、別の場所に行ってなにを愛する気だ。なにも変わりやしねえ――ドブのザリガニみたいに、この国を一生逃げまわれ。おまえにはそれしかできない」
「あいせばいいの? ほんと? そうすればどうにかなる?」
愛すれば――どうにかなる?
わからない――あたしにだってわからない。
「……さあね」


タイトル:零式(小説:ハヤカワ文庫JA)
作者  :うみねこざわめろん:海猫沢めろん
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :夏月&朔夜 (191 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品の詳細は表紙画像クリックで補足。
どこにも感情の行き場がない、袋小路の少女達が駆け抜ける話です。
それよりなによりエンジン燃え。無駄に馬力の大きいエンジンとかになぜかしら魅力を感じてしまう……そういう人は必読です。読んで転げ回るがいいのです。

台詞解説。
現状からただ逃げようとしているだけではなにも変わらない……とまあそんなことです。ちなみに飛ぶといのは比喩だけではなく、本当に飛行機で飛ぶことを意味します

連射王 (上 )

タイトル:連射王 (上 )(小説:メディアワークス)
作者  :かわかみみのる:川上稔
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

まぎれもないシューティング小説、あえて言うとゲー根小説です。

野球もレギュラーを取れるくらいに上手いのに、どうしても心の底から本気になれない自分を自覚していた高校生・コウ。
そんな何事にもどこか冷めた彼が、ある日通りかかったゲーセンでシューティングゲームのワンコインクリアを目にしたことがきっかけで、徐々にシューティングゲームの魅力にひかれていく話。

翼は碧空を翔けて 2

タイトル:翼は碧空を翔けて 2(小説:C★NOVELS ファンタジア)
作者  :みうらまなみ:三浦真奈美
絵師  :くらもとかや:椋本夏夜
デザイン:?
編集  :?

説明しづらい……。
今の時点では、おてんばで割と自分中心な王女アンジェラが、一人の青年との出会いがきっかけで精神的に大きく成長する物語、としておきます。
アンジェラは行動力があるだけに、いったん精神的な成長の芽が出てくると驚くくらいに魅力的になりますね。
ああ、それと飛行船の栄光と挫折とか。

2007年2月 の新刊情報 富士見ミステリー文庫

今月は非常に富士ミスは静か。

ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・すりー 新井輝
かりん 増血記 (8) 甲斐透

07/02/07 - の記事

本日の名台詞

「翼は折れた? だからどうした。心ならここにある」
「握ってみなよ。その両手を開いて」


タイトル:零式(小説:ハヤカワ文庫JA)
作者  :うみねこざわめろん:海猫沢めろん
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :朔夜 (323 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

熱かった! いやー実に硬質で熱い物語でした。

時間がないのでちと詳しく紹介してる暇がないので必要な方は表紙画像クリックで(またそれか

魂の震える妹小説を探せ?

えー、某所のmixiでのネタに触発されて作成した記事です。
そもそも、妹小説ってなんやねん!という疑問があるかと思いますが……そこでの定義によれば

1. 主人公、あるいは副主人公クラスのキャラに姉または兄を持つ女が登場する。
2. 兄妹、姉妹の関係性が物語上重要な意味を持つ事が望ましい。

だそうです。
人によってかなり解釈も違ってきそうですが、ちょい役ではないほうが望ましいかも。
さて、実際にその中で挙がったタイトルを紹介……する前に、あえて自分的に最強の妹小説を紹介。

零式

タイトル:零式(小説:ハヤカワ文庫JA)
作者  :うみねこざわめろん:海猫沢めろん
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

熱い! これは乾いた硬質な雰囲気を持ちながらも、実に熱い青春小説です。
どこにも心のやり場がなくあがき続ける少女達は、最後に何を掴むのか?

第二次大戦で国土へ原子爆弾を落とされ、帝国に敗北した神國。鎖国政策の名の下にバベルの塔じみた壁によって遮られた世界が舞台。ただ生きるだけの貧しい暮らしを強いられ、一部の人間は国粋主義者として徒党を組み始めている。一方で科学は発展し、バイクはリニアで走るのが当たり前の世にあってあえて原始駆動機(レシプロマシン)で走ることにこだわり続ける特攻少女・朔夜は今日もリニアに無謀な勝負を挑む……。

薔薇のマリアVer2―この歌よ届けとばかりに僕らは歌っていた

タイトル:薔薇のマリアVer2―この歌よ届けとばかりに僕らは歌っていた(小説:スニーカー文庫)
作者  :じゅうもんじあお:十文字青
絵師  :BUNBUN
デザイン:?
編集  :?

ウィザードリィ的なRPG小説……なんですが、肉体の成長ではなく精神的な成長を描いている点がポイント。
出てくるキャラは割と最初から強い場合が多いけれど、逆に強さのインフレが起こってません。

さて、この巻では今まで謎に包まれていた主要キャラの過去話の短編集です。
特にカタリ! おまえってやつはほんとに漢だよ! 前の巻から脳内のカタリ株はあがりっぱなしです。

灼眼のシャナ 14

タイトル:灼眼のシャナ 14(小説:電撃文庫)
作者  :たかはしやしちろう:高橋弥七郎
絵師  :いとうのいぢ
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

いぬかみっ! 12

タイトル:いぬかみっ! 12(小説:電撃文庫)
作者  :ありさわまみず:有沢まみず
絵師  :若月神無
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

私立!三十三間堂学院 5

タイトル:私立!三十三間堂学院 5(小説:電撃文庫)
作者  :さとうけい:佐藤ケイ
絵師  :かみやまねき
デザイン:?
編集  :?

(文案整理中)

世界の中心、針山さん 2

タイトル:世界の中心、針山さん 2(小説:電撃文庫)
作者  :なりたりょうご:成田良悟
絵師  :エナミカツミ
デザイン:?
編集  :?

bk1で出荷開始だー思って登録していたら、なぜか作品によって24時間出荷になってないものがありました。
登録した段階ではこれはアウトだったんですが、今はどうでしょうねえ……。
ちなみに本当は絵師はエナミカツミさんとヤスダスズヒトさんの最強タッグなんですが、上はブログシステム上の都合でエナミカツミさんのみになってます。

お留守バンシー 4

タイトル:お留守バンシー 4(小説:電撃文庫)
作者  :おがわまさたけ:小河正岳
絵師  :とべすなほ:戸部淑
デザイン:?
編集  :?

bk1で出荷開始だー思って登録していたら、なぜか作品によって24時間出荷になってないものがありました。
登録した段階ではこれはアウトだったんですが、今はどうでしょうねえ……。

07/02/06 - の記事

本日の名台詞

「さん、はい! みんなみんな生きているんだ、スライスチーズっ♪」


タイトル:オイレンシュピーゲル 1(小説:スニーカー文庫)
作者  :うぶかたとう:冲方丁
絵師  :白亜右月
デザイン:?
編集  :?
キャラ :夕霧 (214 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

冲方丁の新シリーズ。
ストーリーはスプライト・シュピーゲルと密接に繋がっているのでそちらも忘れずに。
マルドゥック・シリーズを読んでた人は絶対こっちも読みましょう。ほんの少しとっつきやすくしてはあるようですが、=や――を多用して文章を組み立てていく文体や、ネジの外れまくった特徴のある登場人物たち、個性的な攻撃方法、そして対照的に非常に重い過去など。
逆にこっちを読んでいいな、と思ったらマルドゥックを読んでみるのもアリかもしれませんね。

オイレンシュピーゲル 1

タイトル:オイレンシュピーゲル 1(小説:スニーカー文庫)
作者  :うぶかたとう:冲方丁
絵師  :白亜右月
デザイン:?
編集  :?

「マルドゥック・スクランブル」「マルドッゥク・ヴェロシティ」が楽しめたなら、ぜひこっちも読むべき。
その際は富士見ファンタジア文庫のスプライト・シュピーゲルも一緒に。
ある程度は出すレーベルのことを意識して書かれてはいるものの、まちがいなく同質の空気を感じます。

抗いし者たちの系譜 再始の女王

タイトル:抗いし者たちの系譜 再始の女王(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :みうらりょう:三浦良
絵師  :KIRIN
デザイン:?
編集  :?

富士見ファンタジア文庫としてはかなりの異色作、完結です。
デビュー作がこれなので、今後にいろいろ期待したい新人さんですええ。

いきなりシリーズ序盤で、魔王が敗北するシーンからはじまり、それだけでもけっこう驚きではあったんですが、では魔王が人間に逆襲する話かなーと単純に思っていたら……ここからが作品の肝でした! けっこう大きいネタバレなのであえて言いませんが、まず間違いなく予想外です。「やられた!」という感覚

07/02/05 - の記事

本日の名台詞

「名乗っておかねばなるまい。姓は僕、名も僕、字はそうだな、野人とでもしておくか」
「僕僕?」
「ボクにとって名前など何の意味もない。目の前にいるキミがボクのことを認識するのに何か特別な名前が必要か?」


タイトル:僕僕先生(小説:新潮社)
作者  :にきひでゆき:仁木英之
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :僕僕 (22 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

えーと詳細は表紙画像クリックで。
なんか最近このパターンばっかりですが、決してアイドルマスターにうつつを抜かしてでも攻略サイトとか見ずに遊んで、あげくにお別れコンサートを失敗して悲嘆くれて、そんなスキル不足なのも忘れて2ndプレイで早くもユニット組んでしまって浮かれてるわけじゃないですよ?(目があさっての方向
おっと思わず脱線しました。

それでは台詞解説。
年齢不詳のでも外見は美少女仙人が自らの名を問われた時のこと

僕僕先生

タイトル:僕僕先生(小説:新潮社)
作者  :にきひでゆき:仁木英之
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?

第18回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。
以前おすすめされた時に、割と早い段階でネット書店に注文してあったんですが、売れ行き好調らしく品切れになっていてやっと先日手にすることができました。ちなみに私の手元にあるのは四刷。
(年は経ているはずだけど)外見は美少女仙人と、親が裕福なのであくせく働く必要を感じないいわゆるニート青年の二人によるロードノベルです。
さすがに文章は洗練されてます。舞台が中国でしかも扱ってるのは仙人・道士の世界なためもあってか二人は基本的に流浪するのみで、何かを与えたり失ったりということがあまりない。こののんびり感覚が持ち味ですね。
ちょっと強引ですがあえて言うなら中華版キノの旅というのがもっともわかりやすいかと。

07/02/04 - の記事

ファミ通文庫の公式サイト完全リニューアル、各種短編などがどっさりです。

●ファミ通文庫公式サイト FB Online
実はリニューアル自体は1/29に既にされていたのですが、なかなかじっくり見に行けずとうとう報告が今ごろになってしまいました(汗
リニューアル第一弾のためかもしれませんが、やたらと豪華です。ざっと掲載されている短編を並べてみましょう。
なお2/9以降一部の作品の後編部分が追加されたり、適宜連載が追加されていったりする模様。

・狂乱家族日記 番外編

07/02/03 - の記事

本日の名台詞

「ねえ……痛いって、どんな感じだったっけ?」
「別にたいしたモンじゃないさ。
煙草の煙が、目に入った感じだろ。……ちょっと涙が出て、それでおしまいだ」


タイトル:オイレンシュピーゲル 1(小説:スニーカー文庫)
作者  :うぶかたとう:冲方丁
絵師  :白亜右月
デザイン:?
編集  :?
キャラ :夕霧&涼月 (292 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

なかなかきちんと紹介する時間がとれない……(汗
「オイレン・シュピーゲル」「スプライト・シュピーゲル」はまぎれもない冲方丁テイストがぎっしり詰まった燃えるSFです!
買いましょう読みましょう。

それでは台詞解説。
戦う少女達は、力ある機械の体を手に入れるのと引き換えに痛覚を失ってしまっています。よって痛みは感じないのですが……。弱気になった時にぽつりともらした一言。

月の娘 2

タイトル:月の娘 2(小説:HJ文庫)
作者  :わたなべまさき:渡辺まさき
絵師  :山田秀樹
デザイン:?
編集  :?

魔女も魔法も出てくるのに全体としては和風なファンタジーという、たぶん読んでみないと雰囲気の想像がつかないであろう作品です。
一応アクションシーンもあるのですが、基本的に派手さはなく、登場人物もわかりやすい派手さとは無縁です。そのかわり丹念に土地の風俗や食事シーンなどを積み上げて、日常感覚の溢れる物語になっています。田舎はいいものです。
じんわりしっとりと染みてくるタイプのお話なので、できればのんびり読まれるのをおすすめします。ちなみにこの巻で完結。

くじびき勇者様3番札 誰が聖女よ!?

タイトル:くじびき勇者様3番札 誰が聖女よ!?(小説:HJ文庫)
作者  :しみずふみか:清水文化
絵師  :牛木義隆
デザイン:?
編集  :?

くじびきのご神託で重要な物事が決定されてしまうソルティス教が勢力を持った世界で、運悪く?くじびきによって選ばれてしまった勇者とその従者が、がんばるというファンタジー。
とはいえ実際には肩書き上は従者のポジションである、宮廷料理人にして重度の研究依存症(笑)の少女・メイベルが主役です。
この作者の書く作品の共通事項として、設定が恐ろしく細部まで作り込まれているので、物語を楽しむのに世界観構築を重視する人におすすめ。

銀星みつあみ航海記 LOG.1

タイトル:銀星みつあみ航海記 LOG.1(小説:スニーカー文庫)
作者  :たかみかずゆき:鷹見一幸
絵師  :緒方剛志
デザイン:?
編集  :?

いつも通りの鷹見節全開。
今回はひょんなことから超危険な物質を遠くまで運ぶ羽目になった宇宙の運び屋が主役なSF。
それをダシにしつつ、例によって自分の職務を着実に果たす愛すべき公務員と、逆にマニュアル通りにしか対応のできない駄目公務員の姿を描写してます。
予定調和もいつも通りなので、安心して?読めます。