名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

わかる、わかっている。名も知らぬ一匹の狼よ。三割引の段階であるにも拘わらず弁当の前に立ってしまう気持ちはわかる。このまま半額にならないのだったら、ならばいっそ……。そういう気持ちは痛いほどにわかる。そして恐らく相当に腹が減っているのだろう。三割引弁当の前に立ってしまいたくなるくらいに、減っているのだろう。だが……だが、よく考えろ!
僕たちは何故ここにいるのか、何故数百円安くなった弁当のために命を懸けて戦うのか……今一度思い出すんだ。君にだってわかっているはずだ。
半額弁当は在庫処分扱いの弁当じゃない。半額弁当とは、敵を押しのけ、自らの手で勝ち獲って初めて加えられる勝利の一味が入った至高の料理にして、神の恵みだ。この、自らを試し、生き様を刻む場、大規模小売店にだけ存在する極めて稀少で価値ある存在……それを求めて君は、僕たちは、強敵の集うこの場にいるんじゃないのか――


タイトル:ベン・トー 2(小説:スーパーダッシュ文庫)
作者  :あさうら:アサウラ
絵師  :柴乃櫂人
デザイン:?
編集  :?
キャラ :佐藤洋 (19 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ああすばらしきかな、半額シールの栄光を。半額弁当争奪戦。

それでは台詞解説。
売り場でなかなか半額シールの貼られる様子がないのに業を煮やし、自らの戦士としての葛藤と戦っている一人の狼の図。
なお、姑息な戦いをするもtの達は豚と呼ばれ、軽蔑されます。