名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「やっぱ、海に来たら走るのが青春だよね」
「でも、ルナさん、ハイヒールだよ?」
あたしは右足のハイヒールを脱いで、右手に持った。まったく、いつからこんな人間が履くものじゃないような靴を履いていたのか。馬鹿馬鹿しい。あほくさい。情けない。
「人生を走らなくなったヤツが履く靴さ」
踵を思いっきりテーブルの縁に叩きつけた。パキン、と踵が折れてくるくる飛んだ。左のハイヒールも同じように叩きつけた。これでローファーのできあがりだ。


タイトル:RUN RUN RUN(小説)
作者  :やましたたかし:山下卓
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :ルナ&マコト (215 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

女三人旅道中、と言えばただの楽しい旅行に聞こえますが、この作品における三人の旅の実情はちょっと違っていて、半ばは嫌な現実からの逃避行的な部分も含んでいたりします。

そういう逃避まで視野に入れた上で、このルナのハイヒール破壊行為はちょっと象徴的ですね。現実に対して流されずに立ち向かっていこうという。
実際に物語読んでみるとわかりますが、かなりの名シーンなのです。