名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「私に背を向けるな。透。私の方を見ろ」
「今忙しいっつってるだろ」
「もっと、私を理解しろ」
何を言ってるんだこいつは。さっきから。
「私に、関心を持ってくれ。……私は、ずっと、きさまを見てきたのだ。
何故だろう。きさまは最近、『私』にとって、最優先に近い観察対象に……
きさまは、変わった。何故だ。私は、それを、知りたいんだ。
……そう、私は、きさまを理解したい。
私は、今のきさまに、近づきたいのだ。何故だ」


タイトル:たま◇なま ~生物は、何故死なない?~(小説:HJ文庫)
作者  :ふゆきしのぶ:冬樹忍
絵師  :魚
デザイン:?
編集  :?
キャラ :火見透&紅由宇 (216 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

地球に飛来した鉱物生命体で人に擬態した少女・由宇。
自分に都合のよい存在を生み出すため、透をこの地における「つがい」としたことからはじまるSFラブコメ。
全編コメディではなく、ややシリアスな物語展開もあります。
新人さんの作品ですが、これはかなりおもしろかった!

それでは台詞解説。
文化祭の壁新聞作成で忙しそうにしている透に向けて、今の自分の心境を語り出す由宇。
まだ会ったばかりの頃のこんな台詞と比較すると、ものすごい変化です。
人と接するうちに、逆に由宇の方が透に影響されて「人らしさ」を徐々に持ちつつあるのがわかります。