名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「おかしい。まちがってる!」
「だったら何だ! 教えろよ、あたしたちに何が変えられる?」
「かえられるか……わからない。けど……わたしたちなら……きっと飛べるわ!」
「飛ぶ……?」
「そうよ、飛んで、べつのくにへいくの」
「別の国……寝惚けてんのか。ここも愛せないやつが、別の場所に行ってなにを愛する気だ。なにも変わりやしねえ――ドブのザリガニみたいに、この国を一生逃げまわれ。おまえにはそれしかできない」
「あいせばいいの? ほんと? そうすればどうにかなる?」
愛すれば――どうにかなる?
わからない――あたしにだってわからない。
「……さあね」


タイトル:零式(小説:ハヤカワ文庫JA)
作者  :うみねこざわめろん:海猫沢めろん
絵師  :?
デザイン:?
編集  :?
キャラ :夏月&朔夜 (191 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品の詳細は表紙画像クリックで補足。
どこにも感情の行き場がない、袋小路の少女達が駆け抜ける話です。
それよりなによりエンジン燃え。無駄に馬力の大きいエンジンとかになぜかしら魅力を感じてしまう……そういう人は必読です。読んで転げ回るがいいのです。

台詞解説。
現状からただ逃げようとしているだけではなにも変わらない……とまあそんなことです。ちなみに飛ぶといのは比喩だけではなく、本当に飛行機で飛ぶことを意味します。