名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「小佐内さん。綿菓子の原価、知ってる?」
「……」
「砂糖がどれほど安いものか。その砂糖がどれほど少しで綿菓子ができるものか」
「高いとか安いとかそういうことじゃないの。……わたしは綿菓子を舐めるのよ」


タイトル:夏期限定トロピカルパフェ事件(小説:創元推理文庫)
作者  :よねざわほのぶ:米澤穂信
絵師  :片山若子
デザイン:?
編集  :?
キャラ :小鳩&小佐内 (21 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

夏期限定トロピカルパフェ事件は、春期限定いちごタルト事件→bk1→amazonの続編です。過去に猛威をふるわせすぎて、封印することを誓い、小市民を目指して日々努力する小鳩君と小佐内さん。ふたりが小市民になれる日は近いのでしょうか?
日常ミステリとして、普段の生活の延長線上にあるちょっとした謎ときに焦点をあてています。ライトノベル読みの一人としては、(この例えが適当かどうかはアレですが)、新井輝さんのように行間でその場の雰囲気を創り出す、そんな感覚を楽しんでいただけるのでは? 小鳩君と小佐内さんの微妙な関係にご注目、なのです。
そしてこの巻では!
……はい、読んでお確かめください。

それでは本日の台詞解説。
夜の出店といえば、綿菓子はつきもの。綿菓子が食べたいと主張する小佐内さんに、やんわり反対を申し出る小鳩君ですがあえなく粉砕されます。食べ物にはほんと、気合い入ってます灰色狼の小佐内さん。