鋼鉄の白兎騎士団 I
作者 :まいさかこう:舞阪洸
絵師 :伊藤ベン
デザイン:伸童舎
編集 :川崎拓也
さて、まず表紙を見て多くの人が最初に思うであろうこと。
「うわエロ! これなんてエロゲ?」・・・すいません、実は私もそう思ってなんとなく積読してました。で、あまりにも周りから聞こえてくる評判がよかったので、2巻が出たのをきっかけに一気読みしたわけですが・・・
めちゃくちゃおもしろいですこれ。断然買い。今まで読んでなかった自分を罵倒して穴掘って埋めよう。ていうか埋まれ!
ではどんな話かちょっと触れてみましょう。
主な登場人物は、女だけで構成された騎士団『鋼鉄の白兎騎士団(はがねのしろうさぎ)』の関係者。
まずはいきなり大規模な戦い直前のシーンで、応戦の算段をつけているシーンからはじまります。なにやら深慮遠謀があるようなのですが・・・以下、ネタバレというほどのものでもないんですが、先の展開など不要!という方はとっとと買いに走るべし。さて続き。
これが戦い直前、盛り上がるー!というところで、いきなり大きく時間は巻き戻され、主人公たるガブリエラの騎士団入団テストの場面になってしまいます。1巻の内容は、主人公のガブリエラをはじめとした、同じく騎士団を志すメンバーがいかにして入団テストを勝ち抜いていったのか?というもの。ちなみに冒頭の戦い、始まる前に1巻終わってしまいます。
最初はなんて理不尽な構成だ!と思ったんですが・・・。冒頭のシーンがあるから、既に読み手にはある程度の情報は提示されてしまった状態なわけですが、そこに至るまでの描写が実に上手い。既に試験に受かることはわかっているはずなのに、それでもドキドキするというのはこれはもう作者の人の力量です。
また、各キャラクターも見事に立っています。ストーリー自体も、ところどころお笑い要素を盛り込んで飽きさせないような作りにしつつも、基本的にはコメディではなくれっきとしたファンタジーに仕上がっています。
挿絵ですが、ついエロゲとかそういう連想をするようなエロさのある絵ではあります。が!絵のレベルそのものは相当高いです。
既に2巻も読んだ上での評価になりますが、ストーリー派にも、キャラクター派にも、そしてイラスト買い派にも等しく強力におすすめします。絵が特徴的なので(笑)私みたいに今まで手に取らなかった人もいるかもしれませんが、大損してますよ!
そのうち作者の他の作品も読ませてもらうことにします。
この作品の名台詞
「君たちは大馬鹿者だ」
「二次試験で合格してしまおうなどと、ふつうの人間は考えない。考えたとしても実行に移したりはしない。まったく信じがたいほどの大馬鹿揃いだ」
「だが」
「わたしは大馬鹿ものは大好きだ。ただの馬鹿よりも、ただの利口よりも、何かを茄子可能性があると思う。いや、思いもよらぬ危機に陥ったときに普段通りの力を発揮できるのは、ひょっとしたら大馬鹿者だけではないかとすら思っている。だから」
「君たちには期待している」
シリーズ一覧
作品一覧
『総統は女子高生 めざせ!悪の一番星!!』
『鋼鉄の白兎騎士団 III』
『火魅子炎戦記 8』
『鋼鉄の白兎騎士団 4』
『鋼鉄の白兎騎士団 5』
『鋼鉄の白兎騎士団VI』
『狗牙絶ちの劔1 ―刀と鞘の物語―』
『サムライガード 警護寮から来た少女』
『鋼鉄の白兎騎士団 VII』
『狗牙絶ちの劔2 ―刀と鞘の物語―』
『サムライガード2 北の大地で待つ姫は』
『サムライガード3 愛があれば○の差なんて』
『鋼鉄の白兎騎士団 VIII』
『狗牙絶ちの劔3 ―刀と鞘の物語―』
『鋼鉄の白兎騎士団 IX』
『サムライガード4 命を懸けた殺死合』
『狗牙絶ちの劔4 ―刀と鞘の物語―』
『鋼鉄の暗黒兎騎士』
『サムライガード5 刀とカタナと革ジャン剣士』
『鋼鉄の白兎騎士団X』
『サムライガード6 新たなフラグとお嬢様』
『スーパーロボッ娘 鉄刃23号』
『乱☆恋 婚約者は16人!?』
『サムライガード7 決意と別れと新たな旅発ち』
『ガブリエラ戦記I 白兎騎士団の窮地』
『乱☆恋2 婚約者は16人!?』
『ガブリエラ戦記II 白兎騎士団の強敵』
『真サムライガード メイド剣士参上……っていうか、惨状!?』
『乱☆恋3 婚約者は16人!?』
『真サムライガード2 謎はだいだい溶けた……って、溶けちゃダメだろ!?』
『ガブリエラ戦記III 白兎騎士団の犠牲』
『乱☆恋4 婚約者は16人!?』
『真サムライガード3 帰ってきた天才少女……って、もう少女じゃないし』
『競泳戦隊ミズギーズ』
『ガブリエラ戦記IV 白兎騎士団の決意』
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鋼鉄の白兎騎士団 I 作者: 舞阪洸, 伊藤ベン 出版社/メーカー: エンターブレイン 発売日: 2005/11/30 メディア: 文庫 とにかく、表紙イラストはストレートにエロッシュですね。白銀の鎧にそ...
冬休み中に読み終わったものを順次エントリーしていきますか。まずは舞阪洸の「鋼鉄の白兎騎士団 I」から。イラストと設定だけ見て引いた人、悪いことは言わないので読んでください...
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