名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「『好き』って、つらい――よね?」
「え? ……あ、ああ……うん」
「『きらい』は、楽なんだけど。離れればいいだけだから。『好き』は、つらいよ。距離はゼロより小さくならないもんね。どうしていいのか、わからない」
「距離が……ゼロ?」
「そう。だって、お互いに大事なことなんにも言わないで――気持ちも全然伝わってないのに、最初からずうっとそばにいて。だから。
だから、それ以上近づけなくて、どうしようもなくて、つらい」


タイトル:さよならピアノソナタ 3(小説:電撃文庫)
作者  :すぎいひかる:杉井光
絵師  :うえだりょう:植田亮
デザイン:?
編集  :?
キャラ :千晶&直巳 (255 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

音楽が分からない人間でも、音楽の威力について想像することの出来るそんな青春小説です。

それでは台詞解説。
近い場所にいるはずの真冬と直巳がすれ違いを繰り返していることに言及したもの。言及している千晶自身が、気づいてもらえないけど直巳に恋しているだけにこの台詞はかなりの重さを持ってます。