名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「申し訳ございません。話が回りくどいのは、わたくしの九十九ある欠点の中の一つでありまして、何とぞご寛恕のほどをお願いいたします」
「……なかなか欠点が多いんだな、おまえ」
「恐れ入ります」
「恐れ入ってる場合じゃない。だが、まあ、ようやく話は見えてきたか。とはいえ」
「清海様、そのように情欲に満ちた目で見られては、わたくし、どのように応対してよいのかはなはだ困ってしまうのでございますが。もし、あなた様がわたくしを愛人にしようとお考えであるなら、わたくしは一度、上役に相談させていただき……」
「お考えじゃねえよ! そうじゃなくて、おまえが警護寮の剣士で、俺を護衛するとか大きなことを言う以上。大した腕の持ち主なんだろうな?ってことだよ、俺が言いたいのは」
「申し訳ございません。女だてらに剣の腕が立ちすぎるのが、わたくしの九十九ある欠点の中の一つでございます」
「欠点なのか、それは」
「はい。剣の腕が立つ、のではなく、立ちすぎる、のがいけないのでございます。女ごときに負けては、男子一生の不覚、などと思う方々も世の中には多いのでございまして、わたくしはこれまで数多くの男子の皆さまに一生の不覚を負わせてきてしまっている業の深き女なのでございます」


タイトル:サムライガード 警護寮から来た少女(小説:GA文庫)
作者  :まいさかこう:舞阪洸
絵師  :しいのゆい:椎野唯
デザイン:?
編集  :?
キャラ :愛生愛香(あいおいあいか) (19 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

幕府が倒れず、帯刀が許され、銃よりも剣の方が一般的な現代風日本。
そこでのチャンバラアクション。チャンバラ部分が燃えます。
……表紙絵には萌えなんだけど、まあそれはそれ。

それでは台詞解説。
突然、清海のもとにやってきて「あなたの将軍継承順位があがったから警護することになった」と切り出す少女。うさんくささを覚えていろいろ質問するとかえってくる答えの数々はどこか微妙におかしいという……。もてあそんでいるようでどこか天然な部分もある、この少女の言動が妙に好きです。