名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

「……やはりおまえは、卑怯だ」
「それだけの強さを持ちながら、どうしてもっと他の何かを考えなかったんだ?」
「食べられぬことの怖さを私は知らない。知らなかった。だから、金に執着するおまえの心を、わたしは完全に理解することはできないだろう。だが、それでも他に何かがあったのではないか? 強さと地位を、そんな汚いやり方で穢さなくとも良かったのではないのか? 確かに、おまえのやったことは単純に金を求める上では間違っていなかったのかもしれない。だが、おまえの強さならば、わたしよりももっと大きなことができたのではないのか? もっと大きなものを救えたのではないのか? おまえが救おうとした仲間たちが、おまえを誇りに思えるようになれば、それはおまえの仲間の心をも救うことができたのではないのか?」


タイトル:鋼殻のレギオス(小説:富士見ファンタジア文庫)
作者  :あまぎしゅうすけ:雨木シュウスケ
絵師  :みゆう:深遊
デザイン:?
編集  :?
キャラ :ニーナ・アントーク (246 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

作品紹介は省略。
では台詞解説へ。

無類の強さを持ちながら裏の賭け試合で金を稼ぎ、そのことがきっかけで追放処分を受けた過去を持つレイフォン。彼がお金を届けていた先の孤児院の仲間からも冷たくされたことでレイフォンは深く傷ついています。そんな彼に対し、正義感の強いニーナは真正面から断罪しているのですが、台詞を見てもらうと分かる通り彼女らしいものの見方が特に後半に詰まっていると思います。