名台詞を通してはじめる読書もある。ライトノベルを中心に、作品の長所を追いかけて紹介していくサイトです。
 

本日の名台詞

ここで受け取ったら、負けだ。相手は、右手で妨害しておいて、左手で施しをくだしているのだ。その前に跪いて、どうもありがとうごぜえますとすり寄るのは、はたしてわたしらしいだろうか。
わたしは物乞いじゃない!
「……負けるもんか」


タイトル:ユーフォリ・テクニカ―王立技術院物語(小説:C★NOVELS ファンタジア)
作者  :さだがねしんじ:定金伸治
絵師  :椎名優
デザイン:?
編集  :?
キャラ :エルフェール (97 P)



 ▼本日の作品&台詞解説▼

ユーフォリ・テクニカは、ライトノベルで研究開発を主眼に置いたちょっと変わった作品です。
普通、こういう作品を作るとどうしても地味になるか、わかりやすいアクションがメインで開発の方はサブ扱いになるか、ということが多いのですが暴走王女様が超強力な牽引力を持っているため、実に読みやすい代物になってます。
今年最後のおすすめ物件です。椎名優イラストもセットでおすすめ。続編も出そうな気配ですが、きちんと1巻で完結してます。

高名な研究施設に招聘を受けた初の東洋人・ネルが、周りの蔑視・差別の目にさらされながら、苦労して研究員捜しをしているところ、研究をやりたくて仕方がない火の玉少女が押しの一手で研究員として採用されるが、実はその少女は王女様で……。
研究素材が花火だったり、架空理論による独自の科学が発達した世界だったり、研究に四苦八苦する描写がよかったり、ともかくみどころはいろいろ。

それでは、作品解説です。
東洋人のチーフ&女の研究員と言うことで、周りから何かというと妨害を受け研究のままならないエルフェール。そんな妨害の中、こそっと手を差し伸べてくれる存在があったのですが……。起こった時の王女はものすごいパワーです。