07/01/06 - の記事
2006年のおすすめライトノベル 16冊
投稿者: tonbo 投稿日時: 土曜, 2007/01/06 - 18:04えー……選んでるうちにだんだん方向性を見失って迷走をはじめたので、おすすめなこと自体は間違いないのですが選考基準が自分にも明確に示せません(爆。 赤枠認定とか漏れてたらごめんなさいと平謝り。
ともかくおおざっぱにジャンル分けした上で、2006年のおすすめをピックアップ。この数に削るだけでも相当難儀しました……多すぎ?
書影をクリックすると、さらに作品紹介に飛びます。名台詞があるかもしれませんよ?
●純愛系
天使のレシピ2
たぶんこのシリーズを取り上げる度に言ってる気がしますが、天使という要素については微妙だと思ってることを正直に書いておきます。
しかし2巻! 2巻で、恋愛に関する描写の数々がものすごい勢いで進化しました。1巻読んでいたら「天使いらない」とか言わず、ぜひ2巻も読んでみてくださいな。
<現二冊刊行>
家出するつもりで飛び出して、前からチェックしてあった空き家に来た少年。ところがそこには先客の家出女がいて、居住権?をかけて血みどろ(笑)の闘争を繰り広げることに……。涙腺もろいと泣き確定な作品です。
<全一巻完結>
●ラブコメ
とらドラ!
小柄だけど激しい性格ゆえ「手乗りタイガー」と呼ばれる少女・逢坂大河と、大河に振り回される凶悪顔の少年・高須竜児を中心とした学園ラブコメ。テキストの軽快さが得がたいです。
<現四冊刊行>
ぷいぷい!
魔神のランプから呼び出されたのは、学園ナンバーワン美少女にしてお金持ちのシエラ。なぜかメイド服。実はランプの精だったことが判明しますが、とんでもないわがままで唯我独尊な性格で、召喚主である陣に逆にあれこれ指図する始末。……というツンデレラブコメ。
シエラの傍若無人な要求に(結局言うことを聞くことが多いんですが)いちいち冷静なツッコミでばっさり論破してみせる陣との掛け合いが非常におもしろいです。
<現三冊刊行>
●スポ根
銀盤カレイドスコープ
フィギュアスケートという小説で描写するには難しい題材を見事に描ききってみせたシリーズも全9巻で完結。
1,2巻で一度きっちり幕を引き、3巻以降で改めて再スタートを切った形になっているため、1,2巻と3巻以降では方向性が違ったものになっていますが、それを加味してもあの終わり方は完全に予想外でかつ非常に納得のいくものでした。
今はただ、この感動をありがとうと言いたい気分でいっぱいです。
最後まで読み通していえるのは「これはスポ根小説ではなく、アスリート小説です」ということです。
<全九巻完結>
学校の階段
この作品はまずなんと言ってもアイディアにうならされました。学校の階段を駆け上がって降りるそのタイムを競う階段レース、それを部活にしようとは! 内容もこれがまた、実に正しくスポ根していたり、こんな妙な部活に入るにはそれなりに各キャラの背景が存在したり、なかなか魅せてくれます。
<現三冊刊行>
●SF
クジラのソラ
富士見ファンタジア文庫……というか、今のライトノベルでは貴重なSF。4人でチームを組んでトーナメント形式の模擬艦隊戦を戦うのですが、これが実にスポ根的。そしてもうひとつ、「別離」が裏のテーマのような気がします。独特な雰囲気を持った作品ですね。
<現一冊刊行>
●ミステリ
盤上の四重奏
よけいなことは言いません。2006年に出たのはこの作品だけですが、できればこの作者の作品は全部読んで、「くわー!」とうならされてください。リリカル・ミステリは伊達じゃない!(何がどう伊達じゃないのかは言ってる自分もよくわかってないけど)
<作者既刊三冊刊行>
夏期限定トロピカルパフェ事件
名も無き小市民になろうと日夜がんばる小鳩君と小佐内さん。でもやっぱり魂の奥底に眠っている嫌ーな性格や狼な性格はごまかせず、結局謎解きにひっぱられてしまうのでした。ミステリとしても上質ですが、青春小説としても2人の微妙な距離感がいいです。
とんでもない引きで終わっているので、早いところ秋期限定~が待たれるところ。
<春期限定いちごタルト事件と合わせて二冊刊行>
●ファンタジー
モノケロスの魔杖は穿つ
とんでもなく濃い設定と癖のある文体を持った現代ファンタジー。王国建国物語です。
どうやって王国を建国するんだ、とか魔法設定について教えれ!というツッコミは当然あると思いますが、ぜひご自分の目でお確かめください。というか一口では説明できません。間違っても万人向きではありませんが、設定スキーは狂喜乱舞です。
<現一冊刊行>
お隣の魔法使い
上の作品とは対極を成してます。
とにかく特別なことは何も起こりません。お隣に越してきた自称魔法使いのツクツクさんと、少女の日常を描きます。描かれる日常に、さりげなく魔法が入りこんでくるのですが、直接魔法を使うシーンが一度も描かれないのが密かなポイントです。
読んだ後は、ちょっと気持ちが温かくなって笑顔になれる、そんな作品です。
<現二冊刊行>
戦闘城砦マスラヲ
完結した「お・り・が・み」の続編に当たりますが、いきなりこれから入って大丈夫です。とはいえ、作品が気に入ったらぜひお・り・が・みシリーズ全7巻も読んで見てくださいな。
超目つきが悪いばっかりに、就職もままならず(書類選考段階で即アウト)、ニート街道一直線の青年・ヒデオ。思いあまって自殺しようとしたところを、拾ってきたノートPCに取り憑いたウイルス「ウィル子」の必死の説得?により、たまたま開催が直前だった聖魔杯に、賞金目当てで参戦。凶悪な目つき以外はなんの取り柄もないヒデオの武器はハッタリのみ。さあヒデオの明日はどっちだ! って感じの話です。
<現一冊刊行>
●その他
狼と香辛料
中世風世界で行商する商人ロレンスと賢狼の化身少女・ホロの旅路を描いたロードノベル……のようなフリをしながら、経済という要素を本格的に持ち込んだ希有な作品です。
先物取引での攻防とか、株まがいのやり取りなど手に汗握る展開にハラハラドキドキ。
それだけではなく、ホロがロレンスを言いように手玉に取りつつ、時に無垢な一面をみせる様がたまりません。意外に大きい要素として、狼耳としっぽをきっちり作中の描写に組み込んでいること。設定上けもの耳やしっぽがあっても、きちんと描写できている小説は実は希有なのです。
<現三冊刊行>
カーリー
歴史大河もの。
イギリスの植民地であるインドでの、寄宿舎もの→大河恋愛ものへとシフトしていきます。ハウス名作劇場のような雰囲気が好きな方は断然おすすめ。あとは、寄宿舎ものが好きな方にも。
<現二冊刊行>ただし……
ユーフォリ・テクニカ
研究開発もの。東洋から研究所に招聘されてきたものの、東洋人蔑視&差別で苦戦する青年と、研究がどーしてもやりたくて青年に直訴しまくって無理矢理研究員になった火の玉王女様。そんな面々が研究にしのぎを削ります。こういった研究開発という要素が入った作品は、魅力的な描写が難しいこともあってたいていアクションや恋愛要素がメインになっていることが多いのですが、この作品はあくまでも研究開発で勝負! そこに惚れました!
<現一冊刊行>
制覇するフィロソフィア
最高のバカ小説。女版男塾です。しかも哲学で戦うのです。すばらしい!
<全一巻完結?>続きを書けなくもない終わり方ですが、しかし続きが出る気配はほぼ皆無な気が……。
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